松沢裕作『日本近代社会史』
松沢 裕作『日本近代社会史 : 社会集団と市場から読み解く1868-1914 』(有斐閣・2022年)
A social history of modern Japan : social groups and a market economy 1868-1914
慶応大学経済学部で行われた社会史の講義を元にして作られたもの。
面白い。
江戸時代の身分制度は、階層というより「袋」にたとえられる。
明治時代になり、戸籍法、廃藩置県、地租改正などの諸改革を通じて、「袋が破れた」。
その結果として、経営体としての家が社会の中での自立を迫られた。
集団の中に帰属しつつ、抜け駆けの機会をうかがい続ける人々。
2024/3/25