特殊相対論の基本原理
特殊相対論が作られたときはローレンツ変換に基づく代数的アプローチが用いられ、それにより時間の遅れやローレンツ収縮という不思議な現象が説明された。しかし数年後に時空に基づく幾何学的アプローチが発明され、1914-1915の一般相対性理論へとつながった
相対性原理(ガリレイ): 観測者の絶対速度を実験的に検出することはできない。
光速度不変の原理(アインシュタイン): 加速していない観測者に対する光の相対速度は$ c = 3 \times 10^8 \mathrm{ms^{-1}}で一定であり、光源と観測者の相対速度に依存しない。
相対性原理は新しいものではなく、Galileiによって提唱されており、Newtonの第二法則に具現化されている。
つまり、Newtonの法則は変換$ \bold{v}(t) \rightarrow \bold{v}^{\prime}(t) - \bold{V}によって不変である
Galilei変換に、$ \bold{F}, mが不変であるという条件を付け加えることで、Newtonの3法則が全て不変になる。この不変性の正確な表現方法は相対性理論にとって重要である
絶対速度がないとして、絶対加速度はあるのか?ある、とNewtonは主張する。
絶対加速度が0である観測者のことをinertial observers/慣性的観測者/慣性系と呼ぶ。
光速度不変の原理はEinsteinが付け加えた全く新しい原理である。マイケルソン・モーリーの実験が直接的な裏付けであるが、Einsteinがこれにインスパイアされたかどうかはわからない
SRはinertial observerかつ重力のない条件で適用できるが、GRはinertial observerを含む全ての観測者の立場から、かつ重力を含む系についての記述が可能である