川久保線形代数
定義・定理まとめ
2.5.1 逆行列の一意性
n次正方行列Aに対して、$ AB = BA = E となるn次正方行列Bが存在するならばそれは一意的である。
このようなときAは正則行列であるという。
行列式
以下の性質が成り立つ。「行」を「列」に入れ替えても同様に成り立つ。
1つの行をc倍すると、行列式はc倍になる
1つの行の成分すべてが0である行列の行列式は0である
1つの行が2つの行ベクトルの和である行列の行列式は、他の行は同じでその行を各々の行ベクトルとした行列の行列式の和になる
2つの行を入れ替えると行列式は-1倍になる
行列の行の順序を置換$ \tauによって変更すると行列式は$ \rm{sgn}(\tau)倍になる
2つの行が等しい行列の行列式は0である
1つの行に任意の数をかけて他の列に加えても行列式の値は変わらない
線型空間
定理6.2.1
ベクトル空間$ Vの部分集合$ Wが部分空間であるための必要十分条件は、次の3条件が成り立つことである。
$ W \neq \phi
$ \bold{a, b} \in W \Longrightarrow \bold{a}+\bold{b} \in W
$ \bold{a} \in W, \lambda \in \bold{R} \Longrightarrow \lambda \bold{a}\in W