in-gameフィードバックではなくpost-gameフィードバックが欲しい
LoLをしばらくやっていて気づいたことですが、自分はin-gameフィードバック(以下in-game FB)を受けることが苦手で、in-game FBを受けるとその試合のパフォーマンスが落ちることがかなりあります。これは自覚がある、なしに関わらず多くの人に当てはまることではないかとも思っています。
他方で、特にカジュアルな場においてin-game FBは普通に行われているコミュニケーションだと思いますし、そうなるのも自然なことだとは思います。ただ自分はそれが苦手なので、楽しくゲームをするためのすり合わせの一環としてこれを書いています。
カジュアルに遊んでいるだけなのにここまでするのは大袈裟に映ると思いますが、LoLというゲームは、10回くらい繰り返し同じメンバーで遊んでいたら何かしらプレイやコミュニケーションへの不満も出てくるのが確実なゲームだと思います。また、いくら「カジュアルに楽しむ」といっても雑にプレイして負けが込めば空気が悪くなって結局楽しくなくなるのがオチなので、「楽しむ」ためにも「勝つ」を目指すべきであり、チームメイトのパフォーマンスを上げるようなコミュニケーションは重要です。その一方で、コミュニケーションの仕方に気を使うストレスも無視するべきではないとも思います。
そうであれば、「カジュアル」とか「気軽」とか「楽しむ」いうことばに惑わされずに、齟齬が起きそうなことや不満の解決方法についてしっかり早めに対話しておく方が、結果的により長くゲームを楽しめると自分は思います。
個人的にありがたいやり方
自分個人についていうと、
極力、今やっている試合の勝率に寄与しないin-game FBをしない
試合が終わったら毎回リプレイを見て、FBする(post-game FB)
という形にできると一番ありがたいです。
1試合のリプレイは数分見るだけでもいいです。
in-game FBをする側の立場で考えると、in-gameでFBを言わないと、言いたいことや不満に思ったことを言う機会がなさそうと感じるのがin-game FBをする理由の一つだと思います。そこで、FBはpost-gameで受けますよと宣言しておくことで、FBする側も「後でFBするタイミングあるしな」と思えるようにしたいです。
FBがある時だけじゃなく毎回リプレイをみたい理由は、FBがあるときだけリプレイを見る形だと、そもそもリプレイを見ましょうと提案するハードルが上がってしまうと思うからです。
言い訳
なお、NAサーバー時代に一緒にLoLしたことがある人とか、AoEのチーム戦をしたことがある人からは、お前そんなこと言える立場か、と言われそうです。本当にその通りで、申し訳ありません。この記事は反省した上で今の考えを書いていると言う位置付けになります。
以下、詳しい話
in-game FBとは
この記事で言うin-game FBとは、次のようなボイスチャットのことです。
「さっきのタワーダイブはもっと早くタゲをとった方が良かったよ」
(Lv1 invade時などに)「ワードそこじゃダメだよ」
これに対して、
言い方は大事だよね
責めるニュアンスになると良くないけどそうじゃなければいいんじゃない?
と考える人もいると思います。
確かに、責められると自信ややる気がなくなるという要素もあるのですが、私がin-game FBを苦手な理由は他にもあります。その辺りをできるだけわかりやすくまとめたいと思います。
in-game FBが苦手な理由
in-game FBが苦手な理由は次の3つです。(完全に別れているわけではないですが)
現在の出来事への集中力が削がれるから
FBの内容を理解するために認知資源が消費されるから
(言い方次第では)ゲーム中に自信をなくすから
現在の出来事への集中力が削がれるから
「さっきのタワーダイブはもっと早くタゲをとった方が良かったよ」というFBを受けたとき、受け手は頭の中で現在の盤面ではなく過去の盤面を再現する必要があります。しかし、ゲームで勝ちたいならすぎた事を考えるべきではなく、その試合における現在・未来の出来事に対して集中すべきです。(なお、集団戦のフォーカスなど、同じ状況が同一の試合で再び発生しそうな場合は少し別の話です)
過去の出来事、かつその試合ではもう一度発生しない可能性が高い状況に対するin-game FBは、過去の盤面を思い出すことを受け手に強いることにより、現在・未来への集中力を削ぎます。それは試合の勝率を下げて、試合に負けたので空気が重く楽しくもない、という結果につながります。また、自分のベストパフォーマンスを出せなかったという不完全燃焼感をもたらすこともあります。
実際、私以外の初心者がin-game FBを受けている最中に、まさにそのせいで次のミスをしてしまうのを見たことが何度もあります。このようなシチュエーションは、正直横で見ているだけでもin-game FBをした側のプレイヤーに対する苛立ちを感じることがあります。
FBの内容を理解するために認知資源が消費されるから
FBの中には、FBを受ける相手にとって新しい知識やコンセプトを含むものがあります。このようなものは相手の認知資源を消費してパフォーマンスを下げることがあると思います。
そもそもFBをする・される関係にあるときにはプレイスキルや知識に差があることが多いので、FBを受ける側は元々コンフォートゾーンではなくストレッチゾーンに入っていることが多いと思います。in-game FBを受ける前から元々メモリ使用率が高いわけです。その状態で新しい知識やコンセプトをin-gameで伝えることは、相手をストレッチゾーンからパニックゾーンに遷移させることになりがちです。
ゲーム中に自信をなくすから
自分にとってゲームをプレイする上で理想的なメンタルは、
試合中は(例え相手が格上でも)自信を持つ
試合が終わった後の振り返りフェーズでは謙虚になる
のようなものだと思います。
そこで
「今のダメだよ」
のようなin-game FBを受けると試合中に自信をなくしてしまい、その後のプレイで判断が鈍くなったりしがちです。
in-gameで話しても大丈夫なこと
逆に、in-gameで話しても自分のパフォーマンスを下げないのは次のようなボイチャです。
過去ではなく現在・未来の話をしている
結論ファースト・簡潔でわかりやすい
例えば、否定文ではなく肯定文で話している方が良い
否定文よりも肯定文
わかりにくそうなので例を出すと、初心者サポートに対して
「roamしないで」
と言っても、roamしない代わりに何をすればいいかわかりにくいです。代わりに、
「基本adcの横にいて」
と声かけする方がベターです。(上の内容がLoLのセオリー的にいいかどうかは別です)
関連: 「わかりにくい」という表現はわかりにくい
in-game FBの言い換え
すべてのin-game FBが良くないと考えているわけではありません。in-game FBの中でも、集団戦のフォーカスのように、その試合中に同じ状況が発生する可能性が高いものがあるからです。そのようなものはin-gameで言うことで勝率が上がり、結果的にみんなが楽しめるようになると思います。
一般化すると、自分がin-game FBをするのは次のすべての条件に当てはまると思う場合です。
「次〜〜の状況になったら〜〜しよう」というような構文に言い換えできているとき
内容を理解するコストが相手にとって十分低いと思われるとき
自分が感情的になっていない、負の感情を相手に出力しない自信が持てるとき
これに当てはまらないin-game FBを自分がしていたら、それは自分の「ミス」なので教えて欲しいです。
in-game FBとping
ここ半年くらいもう一つ意外に思っていることとして、自分よりLoL自体はうまそう・知識がありそうなのにpingが少なすぎる人が案外多いことがあります。そして、in-game FBが多いこととpingが少ないことは関係があると私は思います。というのも、
意図をpingで事前に伝えることをしていないため味方が合わせられない
味方が合わせられないことに不満を抱く
溜飲を下すためにin-game FBをする
という機序があると思うからです。私は自分が無意味なin-game FBをできるだけしないようにしたいと思っているので、後で文句を言いたくなりそうなことは事前にpingもしくはpingプラスVCで伝えるように努力しています。
個人的に、何らかのアクションについてイニシアチブを持つ人はpingをできるだけ打った方が良いと思います。例えば、
gankであればJGにイニシアチブがあるので、JGがon my way pingする
タワーダイブであれば決行判断した人にイニシアチブがあるので、その人がfocus pingをする
Back TPであればBack TPをする人にイニシアチブがあるので、その人がon my way pingする
CCやエンゲージスキルを使う人はイニシアチブがあるので、その人がfocus pingをする
その他移動やロームするとき、寄らずにレーンプッシュする判断のときなどもon my way pingをする