スポーツとしての競馬観戦の心得
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はじめに
専門の方に頼るのが良さそうだけど、ちょっと恥ずかしいですね。お尻。
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競馬とは?
https://i.gyazo.com/d3fc9cab51e5eafcb8d2b88c6227a778.png
皆さんは、競馬というものについて、どのような印象を持っているでしょうか。
恐らく、多くの方はギャンブルと答えることかと思われます。
事実、競馬は公営ギャンブルの1つですし、最近だとyoutubeなどでは"○○万円突っ込んだ!"のようなギャンブルとしての競馬の側面を過剰に押し出す動画の方がどうしても強い印象を与えがちです。
勿論、競馬はギャンブルですし、私自身もそれを楽しんでいます。勝った日は嬉しいですし、負けた日は気分が沈みます。一時の脳内麻薬の分泌の為に必死で頭を働かせ、貴重な休日を無駄にすることが、何よりの楽しみです。
…けどね!競馬、普通にスポーツとして観戦しても凄く面白いんですよ。
ただ、相手は馬なので、分かりづらいんですよね。凄みが。
そりゃ勿論、馬、はええー!とか、馬、かっこええー!とかで楽しめるなら、それが一番素晴らしいです。ただ、中にはこの馬が何で今日ここで活躍できたかっていうと…とか、今のはここが騎手の判断が活きていて…みたいな話で盛り上がることこそスポーツの醍醐味だ!とか思う方もいらっしゃるんじゃないかと思います。
今回は、競馬をスポーツとして楽しむための見方や考え方、あとは用語についての諸々をお話したいと思います。
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競馬を楽しむ
競馬って、面白そう!と思った時には、2つのパターンがあると思います。
この競走馬凄い!かわいい!かっこいい!のように競走馬から入るパターン
この騎手かっこいい!かわいい!のように騎手から入るパターン
まあ最近ですと多分ほとんどは前者だと思うのですが、例えば藤田菜七子騎手がデビューした際には後者から入った方なんかもおられるのではないかと思います。
ですので、本記事では競走馬・騎手のそれぞれについて着目し、解説を行っていきたいと思います。
競走馬編
まずそもそも競走馬って?
競馬の主役は勿論、競走馬です。
ところで皆さん、競走馬ってどういうものかご存知でしょうか?
競走馬は、現在の日本においては全てサラブレッドと呼ばれる品種のウマになります。サラブレッドは、ウマの中でも競走のためだけに品種改良された品種になります。
その平均速度は60km/hにも達しますが、長距離を走り続ける力はなく、数kmをとにかく速く走ることだけに特化したウマとなります。
語源は Thorough (完璧な、徹底的な) + bred (品種) で人為的に完全管理された血統を意味する。ここから「名家の出」「名門の出」の比喩としても用いられる。
過去、日本でもアラブ種と呼ばれる品種が走っていた時期もありました。こちらはサラブレッドと比べるとやや遅く、スタミナが豊富な品種です。
全ての競走馬の血統は非常に厳密に管理されており、その祖先を辿れば全てある三頭の競走馬(ダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアン、バイアリーターク)のいずれかに繋がります。これを三大始祖と呼んでいます。
サラブレッドの名の通り、血統は競馬において非常に重要な要素になっています。調教師や我々競馬ファンは、血統からその競走馬の今後を考えることができます。この馬はここでこそ走る、この馬は休み明けがいいはずなどのような判断は、血統表を見て下します。
まあ、確実に当たるとは言い切れないんですけどね…。
競走馬から競馬を楽しむ観点
さて、競走馬、というかサラブレッドがどういった存在かが分かったところで、実際に競馬の楽しい所は?という部分について触れていきたいと思います。
1.世代交代のサイクルが非常に早い
https://gyazo.com/f86e4734db441ba250550c3886c97d58
皆さん、ディープインパクト、という競走馬をご存知でしょうか?
2005年、史上2頭目の無敗の三冠馬となり、国内では13戦12勝、テレビでも非常に話題となった競走馬です。
三冠馬とは、皐月賞、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞の3歳限定の3つのG1レースを全て勝利した馬にのみ与えられる称号で、2020年現在、達成できたのは8頭のみです。
競馬ファンはディープインパクトの強さに驚き、レースの度に歓喜の声を挙げ、「ディープインパクトは今までの競走馬で一番強い!」と声高に叫んでは議論を繰り広げました。
そんなディープインパクトは2006年に引退、そこからは種牡馬として、子を成し続けました。
2020年、新たな無敗三冠馬の誕生に競馬界は大いに沸き立ちました。
https://gyazo.com/b93ce56013797b26258fa3b2888ac7c6
その父はディープインパクト。そうです、無敗三冠馬の子供が、無敗三冠馬となった瞬間でした。ディープインパクトの引退(2006年)から、14年後のことでした。
…と、まあ、このように、競走馬は5~7歳で引退、種牡馬となることが多いため世代交代のサイクルが非常に早く、自分が応援してた馬の子供のレースを応援するなんてことも、良く起きます。
場合によっては孫の世代、いやもっと先まで応援することもできるでしょう。
親が果たせなかった夢を子に託す…そういったドラマが、競馬にはあります。
※余談ですが、コントレイルは菊花賞を制覇後、ジャパンカップに出走し、C.ルメール騎手騎乗のアーモンドアイに惜敗しました。
父ディープインパクトも、菊花賞を制覇後、有馬記念に出走し、C.ルメール騎手騎乗のハーツクライに惜敗しました。
父と同じ道を歩むコントレイル。気になった方は、是非追いかけてみてください。
2.劇的な勝ち方をする馬がいる
劇的、という言葉には2つの意味を込めました。
1つのレースで、とても面白い勝ち方をする
デビュー~引退までが1つのドラマのようであった
どちらも競馬では良く見られることであり、これは、競走馬には調子の波が存在すること、競走馬の本当の気持ちは我々には分からないことの2つが作用しているのかな、と思います。
どんなレースか、それぞれ挙げていきます。
1つのレースで、とても面白い勝ち方をする
最近、リフレイムという競走馬が競馬ファンの間で話題になっています。どんな競走馬か、下を御覧ください。 https://www.youtube.com/watch?v=sAiGtKuqn9k&ab_channel=rewrtfddftrt
当たり前なんですが、コースを斜めに走れば当然ロスになるので、まっすぐ走ることが大事です。でもそんなことリフレイムには関係なし。外側の柵に向かってどんどんヨレながらも、新馬戦を勝っちゃいました。
こういう馬は、面白いというか、「次はどんなレースをするんだ?」という気持ちにさせてくれますね。こういった競走馬を追いかけることも、競馬の醍醐味だと思います。
※余談ですが、リフレイムはその後の1勝クラスを勝利、続く京王杯2歳S(G2)にて5着となりました。京王杯2歳Sでは、パドックで眠ろうとしてしまうなど、話題に事欠かない競走馬です。是非、追いかけてみてください。
デビュー~引退までが1つのドラマのようであった
https://www.youtube.com/watch?v=Xfq24w5mJTI&ab_channel=keibavariety
競馬ファンも、競馬ファンでなくとも、当時の方々なら記憶に残る名馬、オグリキャップ。地方競馬からデビューし、中央競馬への挑戦。一度は頂点に上り詰めるも、そこからの転落。完全に終わったと思われた引退レースで…というドラマ一本仕立て。
こういうことがあるのが競馬なんですよ!と言いたい。
実際、オグリ世代の方々は、競馬に興味がなくてもオグリキャップを知っている、という事は割とあるんじゃないかと思います。当時の新聞にも載りましたし。
3.変な馬名の馬がいる
これは…うん、あの、結構いるんですよ変な馬名の馬って。
この辺は、Twitterなんかでちょくちょく話題になることがあるので、個人的には控えておきます。というか思い出せない
騎手編
騎手って何してるの?
競馬の主役は競走馬です。じゃあ騎手って必要なの?という疑問は当然あるのではないかと思います。
結論から言えば、騎手がいなければ競馬は成り立ちません。我々と同じように、競走馬もレース全てを全力で走り続けることはできません。しかし、誰かがコントロールしない限り、競走馬は全力で走ろうとします。
それを抑え、然るべき時に全力を出させる。それを担っているのが騎手です。
なので、強い騎手が乗ると競走馬が一変した、何ていうことも良くある話です。
騎手から競馬を楽しむ観点
1.騎手同士の駆け引きを楽しむ
これは、実際に動画を観て頂くのが一番早いと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=RQNKTpl93CY&ab_channel=mikul
はぇ~ルメールすっご!となるレースですね。
1000m通過が63.2秒(大体1000m通過60秒を平均として、それ以上かかればスロー、それより速ければハイペースという認識をしてください。)というかなりのスローペース。先頭集団がかなり楽をしており、「このまま前で決まってしまうんじゃないか?」という予感をさせる前半。
そのペースを読み切ったルメール騎手が、後方からぐんぐん押し上げて先頭へつける!そのままダービー制覇を果たした…というレースでした。
https://www.youtube.com/watch?v=lQAA7Pxo_vY&ab_channel=HORSERACINGSCHOOL
騎手達は皆さん、平均時速60km以上の揺れる馬上で、周囲を観ながら、勝つ手段を探り続けています。
この、騎手同士の駆け引きを眺めるのも、競馬の楽しみ方の一つだと思います。
あと、通ぶれるしね。「今の馬強いな~!」より「今のルメール上手かったな~!」っつってる方がちょっと競馬解ってる感出るじゃないですか。
2.実はイケメン騎手がいたりする
騎手、意外と女性ファン多いんですよね。
津村騎手とか結構人気。
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競馬を観るときの用語集
残せ!! or 粘れ!!
早い段階で先頭集団にいる馬(先行馬とか、逃げ馬とか言いますね)達に対して、直線の最後でかける言葉。逃げ馬は途中で力尽きることが多いので、何とか後続に追いつかれないままでいてくれ!!という祈り。
差せ!!
直線で後方にいる馬を応援している時に、直線の最後のでかける言葉。差しが決まるレースは観ていて楽しい。
基本この2つを叫んでいれば競馬は楽しめます。以下は地獄の用語。
このまま!!
このままだと買ってる馬券が当たる時に放つ言葉。スタート直後に叫ぶやつもいる。
大体このままで終わることはない。
ワンチャンある!!
ワンチャンない馬にかける言葉。
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以上で一旦終わりとさせていただきます。やべめっちゃ遅れちゃったどうしよう
競走馬のところで紹介している競走馬のほとんどは(オグリキャップ、ディープインパクト以外は)全て現役馬なので、気になった方は追いかけてみてください。
今日の次のアドベントカレンダーはこばゆーが2020年上半期の旅先を写真で振り返ってくれるそうです。
京都楽しかったなあ!!