ケイサイ 2024/11/27
「にょほほ…先輩の猫ちゃん、もちもちですね」
「昔から大きいんですよね。運動もあまりしないので…」
「猫ちゃんはデブほどいいですよ〜。なんかいい匂いもするし…」
「あまり触りすぎると引っ掻かれますよ」
(素早い手刀)
「あだーっ!」
「あらら」
…
「この猫ちゃん、いつからいるんですか?」
「私が14の時からです。それからずっと一緒にいます。人間に換算するともうおじいさんですね」
「ほーん…。確かにあんまり活発じゃないですね」
「粗相も増えましたが、居るだけで愛しいものですよ。最近は昔よりも甘えん坊になった気もします」
「良いな〜。よく生きろよ〜こんにゃろう」
(尻尾で返事をする)
…
「むかし実家でワンちゃん飼ってたんですけど、中学生のときに死んじゃって。若干トラウマなんですよね。失うことに対しての恐怖というか」
「失われることがわかっているから愛しいということもあると思いますよ」
「そういうもんかなぁ。怖くないですか?私、ナイーブな夜になると、ケイちゃんが死んだらどうしよう〜とか思っちゃったりするんですけど」
「怖いですよ。でも、猫は永遠に生きるので」
「そういうもんかなぁ。ナデナデ…」
(ご満悦の表情)
「死の解釈は生きている方が勝手に行うものであり、そうであれば、自分にとって悲しくない解釈をするのが良いのではないでしょうか」
「それもそうか。長生きするんだぞ〜」
「でもこの子、なんだか本当に、永遠に生きるような気がするんですよねぇ」