顔数計：一人称ライフログ映像からの社会活動計測

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日々の社会活動量を測る「顔数計」（かおすうけい）を研究開発しています。

顔数計は歩数計のアナロジーで作り始めました。歩数計が日々の運動量のバロメーターとなっているように、顔数計は社会的な活動の量を直感的に把握するためのものです。「今日は何となく疲れた」「今日は充実した日だった」といった感覚を、日々のコミュニケーションの量を可視化することで自覚したり改善する手掛かりにできたらと考えています。

素朴な歩数計から発展して、AppleWatchやFitbitのような身体活動計は歩行、ジョギング、睡眠といった身体行動を数え分けたり健康管理に役立っています。私たちの顔数計も同様に、ただ対面者の顔の数を数えているだけでなく、同一者との対面の継続時間や近接性に応じて数え分けたり、同一時刻に対面している顔の数に応じて、一日のうちのコミュニケーションの種類を数え分けています。

以下のビデオは、顔数計の中で起きている、ある日の様子を示しています。https://scrapbox.io/files/5fa4ff6dfb4d940024735e63.mp4

以下のビデオは、同じ飲み会に参加した2人の顔数計ユーザの顔数計の中で起きていることを示しています。同じ時刻なのに座った位置によって対面者の数や会話での立ち位置など、だいぶ様子が変わるのがわかります。

https://scrapbox.io/files/5fa4ff7e91eb7d00202bceca.mp4

発表論文

Akane Okuno and Yasuyuki Sumi: Classification of daily activities based on the amount of social and physical activity for behavioral change toward wellbeing, 13th Augmented Human International Conference (AH2022), 9 pages, Virtual Event, May 2022. (Best paper award) https://dl.sumilab.org/papers/126

Akane Okuno and Yasuyuki Sumi: Lifelog visualization based on social and physical activities, UbiComp/ISWC '20 Adjunct Proceedings (poster presentation), 4 pages, Virtual Event, Mexico, September 12-16, 2020. https://dl.sumilab.org/papers/127

奥野茜, 角康之：一人称ライフログ映像からの顔検出に基づいた社会活動計測, 情報処理学会論文誌, Vol.62, No.2, pp.607-616, 2021年2月.（特選論文, 2021年度論文賞）https://dl.sumilab.org/papers/1

Akane Okuno and Yasuyuki Sumi: Social activity measurement by counting faces captured in first-person view lifelogging video, 10th Augmented Human International Conference (AH 2019), 9 pages, Reims, France, March 11-12, 2019. https://dl.sumilab.org/papers/133

奥野茜, 角康之：一人称ライフログ映像からの顔検出に基づいた社会活動計測, インタラクション2018, 情報処理学会主催, 東京, 2018年3月5日〜7日. PDF