CO-CK-CJR-汁
味噌汁を作りがてらチャッピーに書いてもらった文章。
ほぼ土井善晴先生の「一汁一菜でよいという提案」のオマージュだけど、秋山先生にポトフを教わったのがきっかけなのでポトフベースになっている。
命名規則はMiSUMiの部品の型番決定のイメージ。
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ポトフは万能である
ポトフとは、実に懐の深い料理だ。
玉ねぎをベースに、味付けを変えたり具材を工夫することで、無限にも思えるほどのバリエーションを生み出すことができる。
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どんな具材でも受け入れる器
ポトフは基本的に「何を入れてもよい」料理だ。
例えば、肉類であれば鶏肉・豚肉・牛肉・鮭・鯖缶・ちくわ・ウィンナーなどが考えられる。ただし、肉系は排他的で、1種類を選ぶか、あるいは入れない。
一方で、豆腐・キャベツ・ネギ・にんじん・じゃがいも・小松菜・アスパラガス・サツマイモ・レンコン・とうもろこしといった野菜類や大豆食品は、自由に組み合わせられる。ただし例として「最大4種類まで」という制約を設ける。
ここで強調したいのは、これはあくまで“例”に過ぎないということだ。実際の食卓では、その日の気分や冷蔵庫の中身に応じて柔軟に選べばよい。
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計算上の組み合わせ数
味付けは5種類(コンソメ、コンソメ+トマト、味噌、カレー、鶏がら)。
非肉系の野菜類は0〜4個まで選べるので、386通り。
肉系は「なし」を含めて8通り。
計算すると、
5 × 386 × 8 = 15,440通り
つまり、1万5千種類以上のポトフが理論上成立することになる。
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複雑さを整理するための命名規則
これほどの多様性を持つと、もはや「ポトフ」だけでは表現が追いつかない。
そこで、型番のような命名規則を導入する。
命名ルール
AA-BB-<C...>汁
• AA = 味付け(例:MI=味噌、CO=コンソメ、CU=カレー、CH=鶏がら)
• BB = 肉系(例:XX=なし、CK=鶏肉、PK=豚肉、BF=牛肉、SB=鯖缶)
• C… = 野菜類(豆腐=T、キャベツ=C、ネギ=N、にんじん=R、じゃがいも=J…など)をアルファベット順に列挙
• 最後に「汁」を付ける
命名例
• MI-XX-CT-汁
→ 味噌ベース、肉なし、豆腐とキャベツ。
• CO-CK-JRT-汁
→ コンソメ、鶏肉、じゃがいも・にんじん・豆腐。
• CH-BF-ACJL-汁
→ 鶏がら、牛肉、アスパラ・キャベツ・じゃがいも・レンコン。
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締め:一生分のバリエーション
こうしてみると、ポトフはただのスープではなく、無数の可能性を秘めたプラットフォームのような料理だ。
15,000種類を超える「汁コード」を持つポトフは、まさに“一生分の料理の夢”を叶えるだけのバリエーションを備えているのである。