掃除屋
可哀想に。使い捨てているつもりはないよ。
ただ大量に消費されてしまうだけなんだ。
地下都市のあらゆる清掃業務を受け持つ組織。
ハウスクリーンから建物の解体に路地に蔓延る蛆虫その他人間の抹消など、見かけの名前よりも業務の分野は広い。 孤児院を装った施設で素養のありそうな子供を集め新たな掃除屋とする為に訓練を行い、やがて適正な業務分野に振り分けられる。
基本的には2人~5人程度の集団で活動を行い、彼らの区別は身に彫られた数字によってのみ名称定義・管理をされている。嘗て持っていただろう本名を知るのはトップと本人程度のもの。 履いて捨てるほど居る孤児の採用を含めた窓口の広さから掃除屋組織の人数規模は他組織に比べ多いものの、戦闘へ特化していない為に殉職率もそこそこ。
掃除屋のうち幼少の者や役立たずとされる者は欠番と呼ばれ一人前になると番号を付与されるものの、入れ替わりの激しい人材の管理と一種の呪術を兼ねている。 掃除屋とは自らをも1つの物として扱う消耗品である。そうであると潜在意識から認識させる為に、現行の体制をとっている。
公には呪術を禁じている現在の世情からすればアウト寄りのグレーゾーンだが、それを判断する為の材料が露見しない為に見逃されている節がある。
『持ち物に名前を書く』のは大切なおまじないだ。