固定残業代という邪悪なシステム
以下のような 2 つの会社があったとする。
基本給 40 万円の会社 A
基本給 20 万円 + 固定残業代(40時間ぶん) 20 万円の会社 B
平均的な労働時間が同じだった場合、労働者に有利なのは A である。以下に計算の根拠を示す。
簡単のため、所定労働時間を 160 時間とする。
残業代の差(深夜割増はいったん無視する)
1) 残業が発生しない場合
A 社も B 社も、労働者に支払う給与は 40 万円となり同一
2) 40時間までの残業が発生する場合
A 社は ( 40 + 残業時間 * (40/160) * 1.25 ) 万円を給与として支払い、
B 社は 40 万円を給与として支払うため、A 社のほうが支払う額が大きくなる。
3) 40時間以上の残業が発生する場合
A 社は ( 40 + 残業時間 * (40/160) * 1.25 ) 万円を給与として支払い、
B 社は ( 40 + 残業時間 * (20/160) * 1.25 ) 万円を給与として支払うため、A 社のほうが支払う額が大きくなる。
固定残業代という邪悪なシステムを導入することで、給与を不当に嵩増ししている会社をリストしてみよう!
TOKYO BASE
基本給 40 万円とあるが、80 時間分の固定残業代を含んでいる
サイバーエージェント
何種類かの給与体系があるが、いずれも裁量制の場合 46 時間、月給制の場合 80 時間分の固定残業代を含んでいる