議論の言葉
議論の言葉
もちろん、SNSに対する個人情報開示義務なんかで、政権批判を抑圧しようとしたら問題だから、その問題意識から来たものだってことは分かる。でもなあ、最近ヒドイ現象面を見過ぎたので色々行き過ぎもあるんじゃないかってことは考えてしまう。
table:政治についてのネガティブ方向の発言の分類(対象の軸と感情的さの軸)、セーフorアウト
個別政策 政権/政党 大臣/議員/党首等の任にある個人
呼び名を変える
感想を付け加える
資質や内面に対する言及
etc
⇒たとえば、「悪夢の民主党政権」とか「人命軽視の自民党」という言い方をしたら、それは対象が『人権』を持つ個人でなくとも、それは誹謗中傷なんではないだろうか。
禁止はしなくていいと思うけど、聞きたいかと言ったら聞きたくない。
あと、政党といっても構成員の集まりには違わないので、「あいつは○○党員だから、××なんだよ」みたいなレベルでラベルが横行しちゃったら、普通に差別になっちゃう。 ⇒「こんなのは『盗聴法』だ!」「戦争法!」「共謀罪!」とかも批判というよりは悪口なんだと思う。対象は政策だけど。まあ、「国民福祉税」みたいに美名や大人しい名前を付けることで世論を刺激しないようにする小手先技があるから、そうしたくなる気持ちは分かるけど。
⇒「どうせこいつら売国したいだけだから」「反日」「マスゴミ」
⇒「検査数を抑えてるのは、オリンピックをやりたいだけなんでしょ」
⇒「自分たちと経済のことばっかりで、国民の命のことなんて、本当に全然考えてくれてない!」
⇒「こいつらが運用するなら、どんな法案でも信用できない」
⇒「女に防衛政策はムリ」「やっぱりあの人は子育てをしたことがないから、子育てで苦しんでいる人の苦しさを分かってくれない」
まあ本人に直接投げかけない場合、「マイノリティーである私達の怒りは、これくらいの言葉を言わなきゃ言い表せない!」という場合はあるだろうから、陰でぐちぐち言うことまでを規制するのは間違いだと思うけど。 でもハッシュタグを付けて政策に影響を与えようとする場合、公むけの色合いを帯びるわけだから、その140文字の中には中傷成分は混ぜない方がいいと思う。
タグを付けてないのにキーワードだから拾われてしまった場合には、ちょっとかわいそうだけどね。
なんか、「個人攻撃でなければいい」とか「身体的特徴や出自をあげつらってはいけない」とか「公人は非難轟々となっても避けてはいけない」とかそういう切り方ばかり出てくるので、少し違和感を整理してみたわけだ。 例えば、ニュースをツイートするときに、「給付金が 1万円」だったとします。 一番客観的なのは、その事実だけを書くことですね。でも、それだけじゃ賛成か反対か分からないし、コンテクストを共有していない人には多いのか少ないのかも伝わらないかもしれない。
だから、「たった」とか「少ない」とか付けるのはいいと思う。
さらに、「これじゃ、暮らしていけません」て情報を加えるのも、まあいいと思います。(ちょい燃えやすそうな気はしますけど)
でも、
「日本死ね」とか「こんな貧乏人いじめの政治はもう沢山だ」とかは、本来はアウトにできる言葉だと思うんですよね。
そこまでいかなくても、「また、やってるアピールだよ……」とか「ふざけんな」とかも本当なら付けるべきじゃない。
「書いてあることを書いてあるとおりに読む」ことは難しい、なんて話があるけど、“余計な解釈”をしないことだけでなく、“余計な感情”を書き加えない、という目標を持ってみてもいいかもしれない。