知的増税
知的増税
造語。
「もっと政治に関心を持たなければならない」という正義のテーゼに対して、カウンターの本音として浮かび上がる感覚。 考えてわかったのは、彼らが言ってるのは「知的増税」やねん。経済的増税って何かって言ったら、国家の経営がこれ以上うまくいかへん、あんたらから預かった金ではこれ以上やりくりできへんから、もうちょっとお金ください、っていうことやろ。知的増税っていうのは、あんたらからギャラもらってる私ら賢い人だけでは、問題が解決できません。みなさんも、もうちょっと問題考えてください。そんなことをあいつら要求してるわけやんか。 「考えて行動してください、考えて投票してください」っていうことやろ。何ていう無茶を言うんやと思ってさ。それを健全な姿やと思ってる。そりゃあいつらにしてみれば健全やろ、知的増税取立人なんやから。一人でも多く「社会的な意識を持って考えること」が、彼らの得につながるんやから。でも僕らにしてみれば、それは経済的増税と同じように、人生で楽しかるべき知的活動の一部を、社会奉仕のほうに使わなアカンということや。そんなことを考えないで済むように、議論が効率よく進むために、それ専門の専業家を雇ってるはずなのに、何ちゅうけしからんことを主張するやつやと思うて。