物語り好きな私の、おすすめ読み聞かせ絵本。
お子さんの成長に合わせて、3つのレベルに分けてご紹介いたします。
おはようございます!
私は高校・大学こそ理系で通いましたが、物語は大好きなのです。だから、絵本の読み聞かせそのもの大好きなのです。
なのですが、それだけに、ちょっと「子どもウケ」のよさと、「自分が読んでいて満足感がある」ことの間で、葛藤がおきたりもするのです。
1. 喃語・指さしが出始めたら『がたんごとん』
物語の原始的な喜びである、「コール&レスポンス」と「クレッシェンド」、「オチ(or 大サビ)」が正しく押さえられていて、物語り好きとして安心して読み進められます。
「イイモノとワルモノ」のような因果関係が分からなくても、絵だけ見るだけでも、それなりに展開が楽しめるのも魅力(乳児・赤ちゃん向けとして)です。
色もくっきりとしていて、絵が見やすい。
近年1番充実したのが、この「乳児向け絵本」のジャンルだと思っています。
これが30年くらい前だと、「いないいないばあ」くらいしかなかったわけなのですから。
2. ノンタンという奇跡
本日の本題です。
子供さんが手が自由に使えるようになってくると、「ページの絵を見るだけで満足して、勝手にページをめくる」ことが出てきます。
また、同時に親の方も完全な赤ちゃん向けの絵本のシンプルさに、少し飽きてくる時期でもあります。
もう少しストーリー性やキャラクター性のあるものを(一緒に)読みたい。
でも、1ページあたりの文字数は少ないままで……
そんな贅沢な葛藤に、ほぼ唯一こたえてくれるのが、ノンタンのシリーズです。
2-1. ノンタンのいいところ その1:文字が少ない
例えば下のキャプチャを見てください。
これは「あかんべノンタン」のP6-P7の見開きです。このページには40文字しか文字がありません (句読点のぞく)。
読んだ時のリズムがいいこともあって、音読負担感はもっと少なくなると思います。
https://gyazo.com/cdd17631dcc84d4ad3860147a643adcb
<img alt="「あかんべノンタン」のP6-P7《たったか たったか たったかた 「ああ おもしろい、たのしいな。」「ノンタン、こんにちは ごきげんだね。」》" >
なぜこんなことができるのでしょうか?
このページを注意深く読むと、他の絵本であれば、まず入るであろうフレーズが抜けているのに気が付きます。
《ノンタンがしばらく歩いていくと、うさぎさんに会いました。》
《うさぎさんは畑でニンジンを収穫しているところでした。》
こんなフレーズです。
これが潔くカットされています。
考えてみたら、「ノンタンが歩いていって、うさぎさんと出会っている」ことは、絵を見たら分かります。
また、少し読み聞かせに慣れた親子であれば、読み聞かせを膨らませるための会話 (次のようもの)、は、自然とやっているわけです。
親:「これ、うさぎさん、何持ってるかな?」
子:「にんじん!」
親:「そうだね。うさぎさん、人参が大好きだもんね。うさぎさん、人参がいっぱいでよかったね」
子:「うん!」
親:「嬉しそうだよね」
子:「うん!」
ですので、公式の側から、それほど推してもらう必要は、実はないのですよね。
2-1. ノンタンのいいところ その2:魅力的なキャラクター
しかし、主人公たちが子供らしい元気さを持っていて、どこか楽しげな雰囲気が全編を包んでいるのですよね。
このあたり、例えば「せな けいこ」さんの作品、『いやだ いやだ』や『ねないこ だれだ』とは、ちょっと違う毛色を感じさせます。
大人になって読み返したノンタンで、1番ビックリしたのは、上述の『あかんべノンタン』のラストページ。 「こりてないし! こいつ、こりてないし!」と思わずツッコミを入れたくなるほど魅力的でした。
『ノンタンぶらんこのせて』の中盤で、ともだち達がノンタンに見せる、“猜疑の眼差し”も、子供向けの表現ということを考えると、かなり強烈です。 大人になってから、『読み聞かせ用』としてノンタンを手に取ったのは、偶然の部分が大きくて、ここまで不世出の個性だったとは思っていませんでした。
3. もっとたくさん文字を読みたい!
さて、そんな偉大なる「あそぼうよノンタンシリーズ」を卒業した、もしくは読み切ってしまったら、次はどうしたらいいでしょうか。
私にも決定解は見つけられていません。
次のような絵本は、ある程度のお気に入りになりました!
<small>これは、もしもっとオススメをご存じでしたら、情報をお寄せください、ってことでもあります(笑)</small>
めがねうさぎシリーズ
実は持っているのはこっちだったり。
旅行に行くときにちょうどいいです。(活字は小さくて、お布団でのよみきかせはちょっとキツいのですが、親の方もほぼ暗記してしまっているので大丈夫です)
ちゃんと恐いのにどこか愛らしく憎めない、このお化けのデザインがいいんですよねー。このシリーズの主人公として登場する「うさこ」もとぼけたいい味を出しています。
パオちゃんシリーズ
この「パオちゃん」のシリーズも、絵で場面が表現されていて、多少ページを早めくりされそうになっても、なんとか読み聞かせを続けられます。
シリーズを通した動物キャラクターでキャラクターの魅力を引き出しつつ、多彩な物語を味わえる。
身近なできごとを題材にして、20冊近いシリーズを通して、しっかり物語を語ってくれます。
編集後記
と、いうわけで、「私のお気に入り絵本の紹介」でした。
目指せ、ワンストップサービス。
ひとつのおすすめは、喃語が出始める前から読んでしまうことですね(笑)
自分自身が絵本との再会にワクワクしている時に。子供の理解力で言えば、小学生に上がる頃がちょうどいいのかもしれませんが、そのころは絵本が1番の楽しみごとではなくなっていることも多いですし。
難しいところです。
息子・娘達にもあのドキドキを味わってほしいと、親としては思うわけなのですが。
さて、そろそろ文字数が大きくなり過ぎたようです……。
やっぱり、私は本が好きですね(笑)。
いつかお会いして語り合える日があったら、いいですね。
今日もありがとう。
ではまた、どこかで。