『叙述トリック短編集』
3つ目の話のバカバカしさも結構好きだ。
先に「叙述トリック」ってことわって本当にやれるのか? って興味から買ったのだけど。 さすがに、「ずっとしゃべってた私が犯人でしたー!」というパターンの驚かし方はほとんどない
逆に、読者としての “生まれて初めて、『ずっとしゃべってた私が犯人だったのです!』を読まされたときの衝撃”と同じ強度の衝撃をもとめるのは無理があるが。
それでも、「うまいこと考えたなあ」「おお、よくだましてくれた」という、仕掛けと手腕に対する賞賛はあり。 とまあ、つまり楽しめた。好き。
言葉や文章を好きな人間としての、同好の士としての波長が合うのを感じるのかもしれない。情報の隠しかたとか。