AIに小説を書かせてみる
生成AIは、調べ物だったり、論理の構築だったり、ツッコミを入れてもらう対話だったりが、使われ方のメインだと思うけど、小説を書かせるといった、芸術的というかクリエイティブ寄りの使い方もできる。
別に、aiノベリストとかじゃなく、4oで普通にいけてしまう。まあ、犯罪やエロが止まってしまうので、なんでもは書けないわけだけども。
たとえば、まずコンセプトからアイデアを出す段階をやってみると、
私:
TSの小説の物語展開を考えています。男性が女性に変わります。そういった小説では、たいていはエロティックな展開と、男性が女性の体に変わることの戸惑いを主題として描きますが、今回の物語では、それらは後景に退きます。彼にはもともと高校1年生の娘がいますが、TSしたその父は、同じ学校の2年生の学年に、娘の姉として転入してくることになります。つまり、主として視点は娘が父だった姉を見る時の戸惑いを描写することになります。
父だった姉は、女性として思春期文化を過ごすことは初めてですし、女性ならではの生活も初めてではありますが、「人生の葛藤」のようなものの大部分は乗り越えて昇華したあとの人格です。そのため、思春期特有の悩みである、「システムに押さえつけられるのは腹立たしい」「生きているだけではつまらないので、個性を発揮したり目立ったりしたい」といった鬱屈には、とらわれることなく生きていきます。また、感情の価値を過剰に優先しないので、日々の勉強の復習やテスト前の勉強も的確に行います。前人生の知識が残っているにも関わらず、その習慣にによってこそ成績が娘よりもずっと良くなります。人に教えを乞うことにためらいがなく、でもそれに過剰に義理を感じたり卑屈になることもないので、女子としての生活にも急ピッチで馴染んでいきます。女子としてのそれは初めてではあるものの、営業スマイルが必要なことや、無意味な会合時間に実は意義があることも了解していますので、段々と友達間の人気も得ていきます。それを妹としてみている娘は、元々は反抗期ではあったものの、どこかシスターフッド的な憧れを持ち始めます。その感情が、もともとあった男親派の反発と、突然の肉親のTSへの戸惑いという感情に混ざっていきます。
そのようなストーリーを書く中で、読者に印象的に残りそうなシーンやシチュエーション、展開や会話などをいくつか提案してください。
chatgpt:
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この設定は非常にユニークで、親子関係、ジェンダー、成長というテーマを組み合わせた深い物語になりそうですね。以下に印象的なシーンやシチュエーション、会話のアイデアを提案します。
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### 1. **姉として初めて家族会議に参加**
**シチュエーション**
父が突然「姉」として家族の一員となった初めての夜、家族会議を開くことに。娘(妹)は最初、軽蔑と困惑の入り混じった視線を向けますが、元父の「姉」があっさりと家計や学校生活の話を進める様子に拍子抜けします。
**印象的な会話**
- 妹: 「……お父さん、なんでそんなに普通に話せるの?」
- 姉: 「家族会議なんて、何度もやってきただろ?肩書きが変わっても、中身は同じさ。」
- 妹: 「中身が同じって言うけど、私から見たら全然違う。」
- 姉: 「そう感じるのも自然だよ。でも、それを乗り越えるのが家族だと思うんだ。」
**ポイント**
家族の新しい形を受け入れる難しさを描きつつ、姉が「大人」として家族を支えようとする姿勢を見せます。
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### 2. **体育の授業での洗礼**
**シチュエーション**
新しい体に戸惑う姉が、初めての女子体育の授業を経験します。着替えや、ペアワークでの距離感に気を使いつつ、運動を通じて女子間の絆や微妙な競争心を目の当たりにします。
**印象的な描写**
体育の後、ロッカールームでの女子特有の会話(好きなアイドル、化粧品の話題など)に、姉が意外と順応している様子を妹が影から観察します。そして、以前の父とはかけ離れた自然な笑顔を目にし、ショックを受けます。
**ポイント**
元父の「柔軟さ」や新しい環境への順応力を強調し、妹の葛藤を深めます。
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### 3. **家庭科の授業で姉のスキルが輝く**
**シチュエーション**
家庭科の授業で、裁縫や料理を行う場面。姉は、前世の知識や経験(キャンプやDIYなど)を生かして、周りの女子よりも断然上手にこなします。
**印象的な会話**
- 妹: 「どうしてそんなに手際がいいの?」
- 姉: 「キャンプで鍋を作ったり、昔は君のお弁当を作ったこともあるからね。」
- 妹: 「……そんなの、知らなかった。」
- 姉: 「まあ、パパってのは影で動くものだから。」
**ポイント**
父親だった過去の片鱗が垣間見え、妹が元父を別の角度から見直すきっかけになります。
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### 4. **姉が妹を勉強で助ける場面**
**シチュエーション**
姉がクラスメイトの人気者となりつつある一方で、妹は自分の成績が下がり、プレッシャーを感じています。ある日、姉がさりげなく妹の勉強を手伝い、以前父親だった頃の面影を見せます。
**印象的な会話**
- 妹: 「お父さんの時も助けてくれたけど、なんでそんなにすぐに教えられるの?」
- 姉: 「教えること自体、好きなんだと思う。誰かが分からないって悩んでるのを見ると、助けたくなるから。」
- 妹: 「……でも、姉の立場で教えられるの、ちょっと変な感じ。」
- 姉: 「私にとっては、君はいつだって大事な娘――いや、妹なんだよ。」
**ポイント**
新しい姉妹関係を築きつつ、父親だった頃の絆を再確認する場面です。
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### 5. **進路の悩みを語り合う場面**
**シチュエーション**
進路を考え始める妹が、姉に相談する。姉は過去の人生経験を踏まえつつ、新しい立場で妹を励まします。
**印象的な会話**
- 妹: 「なんでお姉ちゃんは、そんなに自信があるの?失敗するのが怖くないの?」
- 姉: 「怖いよ。でも、何度失敗しても、それが自分の糧になるって分かったから。」
- 妹: 「そう思えるのがすごい……私、どうしても怖い。」
- 姉: 「怖くても前に進む。それが大事なんだよ。それに、失敗したら私が一緒に拾い集めるから安心していい。」
**ポイント**
親子関係から、少しずつ「姉妹としての信頼関係」にシフトしていく重要な場面です。
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### 6. **妹が姉を見直す瞬間**
**シチュエーション**
クラスで妹が孤立しそうになった時、姉があえて自分の人気を使って状況を打開します。しかし、その後で「何でも助けるわけじゃないから、自分でも努力しろ」と毅然とした態度を見せます。
**印象的な会話**
- 妹: 「なんで助けてくれたの?」
- 姉: 「家族を見捨てるなんてできないだろ。でも、そればかりに頼ってたら、君は成長できない。」
- 妹: 「厳しい……でも、ありがとう。」
- 姉: 「礼なんていらない。君の成長を見るのが、私の一番の楽しみだから。」
**ポイント**
「姉」としての立場を確立し、妹の中で新しい家族像が形成されていく場面。
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これらのシーンを通じて、妹が父だった姉に戸惑いながらも尊敬や愛情を再発見する過程を描けると思います。視点を妹に寄せることで、姉の新たな女性としての生活への適応力と、それを見守る妹の成長が読者に強く印象づけられます。
⇒はい、「TS」という単語が一発で通じていますね(笑)
⇒いまどき「家族会議」って、という気もしますが、そこから色々と相互理解ありつつ、進路に向かってクレッシェンドしていく流れそのものは悪くないかもしれませんね。
では、そのうちのひとつの章を書かせてみましょうか。
私:
あなたは小説家になって、後に提示する「設定」「あらすじ」「主題」を使って、ある日のこの2人の様子を生成してください。前半で説明した「娘だった妹」視点の物語です。2人の名前が必要であれば、 父だった姉の名前は「幸」、 娘だった妹の名前は「愛莉」、と表記してください。 特に、光景や時間の描写、人物の動作(どこへ歩いていったとか、何を手にとったとか)、本人の思考によらない心理を表現するための描写(鼓動や体温、視界の広さや明るさなどを含むが、それに限らず、風景の何かが情感を帯びて感じられるなどのことも含む)、未来の想像や過去エピソードの回想など、主人公達のまわりの世界を理解しやすくするための情報を生成し、積極的に補ってください。 全体を4000文字で生成します。
--設定--
娘の前回の成績が悪かったので、今回のテストの勉強は頑張ろうということになり、家のひとつの部屋の中で、二人で勉強しようということになる。お互いのわからないところを教えあう(といっても、娘が教わることがほとんどだということは予想されるが)ことと、疲れてやる気が落ちたり、難しさに気持ちがめげたり抑えていた衝動で脱線したくなったときに、誰かの人目がある方がやる気が長持ちするだろう、という予感である。ただ、これらの「意図」の部分は2人ともここまで明確に意識していたわけではない。
--あらすじ--
ふたりは同じ座卓の上で、それぞれの勉強を黙々とやる。はじめうちは、「なんでこんなことを」とか「まあ大変だよね」とかそんなことを言ってますが、徐々に「やるしかな」くなって集中してきます。 何回か娘は質問したりして勉強を進めますが、徐々に疲労し、難しく好きでもないことに集中を維持することが困難になり、ふと父の横顔を見ます。 父の顔はまだ集中していて静かです。そういえば、この勉強の開始時間から、父のほうは、気合を入れなおす掛け声を出したりもしないし、不平不満や愚痴をぶつぶつ言ったりもせず、また疲れたり飽きたりした様子もないようです。(「ぐあー」とか「よし!」とかえー?」とかそういうことです) 集中と自制心の維持時間が長く、それをする体力がある様子で、しっかりと勉強をし続けています。
--主題--
まず、横でがんばっている人間がいることで、娘ももうひと頑張りしようという気分になってまた数ページの勉強が進みます。 これは、ある意味で「自分と同じ学生という立場で」「自分と近い高校生の女子、という姿かたちをしている人間が」がんばっているからこそ、その励まし効果が強く受け取れているかもしれないし、そのすごさが反発感をともなわずに受け取れているのかもしれない、ということを、そのような難しい言葉によらず娘は自覚します。「不思議な感じだ」という感覚です。父が父であり、中年男性の外見で教えられていたころは、父自身は勉強を現時点ではしているわけではなくいわばサービスで教えていたわけですし、目上の立場から「教えられている」と娘が感じていたころにはそのような感覚では受け止められていなかったという対比的感覚で、言語によらず自覚します。 また、一緒に頑張る仲間がいてうれしいし、心強い、という感覚や、この目の前の女子(父だった姉)が「努力できる能力」を持つこと、を尊敬します。 また、その能力は必ずしも自分の才能とは違うかもしれなくても、自分ももう少し持ってみてもいいかもしれないし、目指してもいいと思える特質だとも思います。その意味でも勉強を頑張るだけでなく、勉強をつうじて成長しようと思えます。 そのような気分の変化があってからは、そこまででは雑に投げやりに質問していたけど、より真摯に自分のわからないポイントを特定し、回答者である父に自分のつまずいているポイントを理解してもらいやすいように丁寧に説明するようになります。このあたりの気づきと変化を全体の中ほどの位置に入れてください。
(⇒「4」に相当する交流なのですが、具体部分では、若干、私のイメージする「2人」とはずれも感じるので、そのあたりを補正しつつ依頼しています↑)
で、↓が生成されます。これは3ガチャしたうちの2回目です。
chatgpt:
### 静かな午後の部屋で
雨上がりの午後、空気は微かに湿気を含んでいたが、カーテンの隙間から差し込む陽光が室内を温かく照らしていた。愛莉の部屋に据えられた座卓の上には、教科書とノート、数本のペンが乱雑に置かれている。その隣には幸が広げた数学の参考書があり、その整然とした配置との対比が妙に目立った。
「さあ、やるかー。」
愛莉はため息まじりにノートを開きながらぼそりと言った。横に座る幸はそれを聞いて軽く微笑むだけで、特に返事をしなかった。彼女の視線はすでに開いたページの例題に集中している。
最初の数分、愛莉は何度か机に突っ伏したり、ペンをくるくる回しては落としたりと、勉強以外のことに気を取られていた。幸はそんな様子にも動じず、まるで何事もなかったかのように問題を解き続けている。その静けさが、愛莉にとって妙に居心地が悪かった。
「ねえ、お姉ちゃん、これどういう意味?」
愛莉が物理の教科書を指さして尋ねると、幸はペンを置き、愛莉の教科書を覗き込む。「ああ、これはエネルギー保存則の応用だね」と言いながら、わかりやすい例を交えて説明し始める。
「なるほどね……」
愛莉は理解したような、していないような曖昧な相槌を打ちながらノートにメモを取る。その間も、幸の手はもう自分の問題集に戻り、淡々と筆を走らせていた。
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### 徐々に訪れる沈黙
30分ほど経つと、愛莉もようやく本格的に集中し始めた。静かな部屋にはページをめくる音やペンの走る音だけが響いている。窓の外からは、遠くの小鳥のさえずりが微かに聞こえる程度だ。
愛莉は、これまで一度も通読していなかった英語の長文問題に目を通し始めた。しかし、途中で単語の意味がわからず、ペンを止めた。ふと顔を上げると、隣で問題集を解いている幸の横顔が目に入った。
幸は、まるで別の世界にいるかのような静けさで勉強を続けている。その姿を見て、愛莉は思った。
(お姉ちゃん、全然飽きたりしないのかな。)
幸の集中ぶりは異様と言っていいほどだった。普通、こうして黙々と問題を解いている間には、ため息や「もう疲れた」なんてぼやきが聞こえてもいいはずだ。だが、幸はそんな気配を一切見せない。
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### 心の中の不思議な感覚
愛莉は視線を机の上に戻し、再び問題に向き合った。しかし、そのうちペンを握る手が少しずつ重くなり、頭の中の集中が散漫になっていくのを感じた。
「あー、もう無理!」
ついに愛莉は声を上げて、ペンを投げ出した。
幸はその声に少しだけ顔を上げたが、またすぐに視線を問題集に戻した。愛莉は、それが「甘えさせない」という意志を感じさせる仕草だと勝手に解釈した。そして、ふと自分の感情に気づく。
(なんでだろう。なんか、負けたくないって気持ちがする。)
中年男性だったころの父親が、家でのんびりしている姿を思い出す。昔の父はこんな風に、同じ机で一緒に勉強をするなんてことはなかった。そのときの父親は教えるだけの立場だったし、それはある意味で「大人の余裕」からくるもので、威圧的にすら感じていた。
だが、今の幸は、愛莉と同じ高校生の制服を着て、同じレベルの課題に取り組んでいる。自分と同じ立場で努力している姿が、なぜか愛莉にとって新鮮で、そして不思議と力を与えてくれるように思えた。
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### もう少し頑張ろう
「ねえ、お姉ちゃん。」
愛莉が言葉を発すると、幸はまたペンを置いてこちらを向いた。
「これさ、なんでここだけ単語の意味が違う感じになるの?」
愛莉は英語の文法について尋ねた。これまでは「わかんない」と漠然と投げやりに質問していたが、今回は自分で調べた後に具体的な疑問点を提示していた。
幸はその変化に気づいたのか、少しだけ目を細めて微笑んだ。「そこは文脈で意味が変わるんだよ。ほら、ここをこう考えると……」
愛莉は幸の説明に耳を傾けながら、今度はきちんとノートを取り、次の疑問点を探し始めた。
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### 勉強のその先に
夕方になると、窓の外はオレンジ色の夕日が差し込み、部屋全体が温かい光に包まれた。2人はそれぞれの勉強を終え、椅子の背もたれに寄りかかって伸びをした。
「お疲れ様。」
幸がそう言って笑顔を見せると、愛莉は「うん」と小さく返事をした。
愛莉の中には、不思議な満足感があった。隣で努力している人がいるだけで、自分も頑張れる気がする。それが、父だった姉の姿だということが、まだ完全には腑に落ちない部分もあるけれど、同時にその事実が励みになっている。
「明日も頑張ろうね。」
幸のその一言に、愛莉は小さく頷いた。次のテストまでの日々が、少しだけ楽しみになった気がした。
⇒ひゃーすげえ。
自分のプロンプト内の概念を丁寧に展開しただけとは言えるかもしれないけど、文の滑りのよさや、内向の具合(小さい声の技法)的な文のうまさはかなりある。 なんなら、ラノベ作家でこれより読みにくい人、いる。
さて、もう一本いってみよう。
全体として、娘さん視点の章の方が多いほうがイメージには合うけど、全体として、父視点の章が全くないのもよくない。
私:
父(姉)である「幸」の2年生のクラスメートとの一幕を考えます。妹である愛莉は登場しません。
会話の都合上で友人の名前が具体的に必要な場合、「佐恵」「依織」を使ってください。友人の性格や語りかけのスタイルについては話の展開によって個性を文中で設定してほしいですが、複数回の設定でバリエーションが出るように、温度高めで発想して構いません。
会話が主におこなわれる場面ですが、小説の形式になるように、 光景や時間の描写、人物の動作(どこへ歩いていったとか、何を手にとったとか)、本人の思考によらない心理を表現するための描写(鼓動や体温、視界の広さや明るさなどを含むが、それに限らず、風景の何かが情感を帯びて感じられるなどのことも含む)、未来の想像や過去エピソードの回想など、主人公達のまわりの世界を理解しやすくするための情報を生成し、積極的に補ってください。 全体を4000文字で生成します。
内心の描写は幸の視点からだけおこない、友人の様子は幸から感じ取れるものだけとします。幸の内面と発言の文体については若干の差を付けてください。
生成には直接使用しない例ですが、
--幸のモノローグ--
ふむ、この子はお願いという体裁で話しているけど、実際には断れない圧を演出しているな。自分としても、この共同体かは今すぐ追い出されるのも困るし、馬鹿馬鹿しいという感情はわくけど、ここは素直に流されておこうか。
--幸の発話--
「おっ、それいいねー、じゃあ今日はそれで行こっかー!」
というような形です。これは彼女の境遇を表現するためのものです。
今回は主題として、仲間内で人気の小物を持つことが、一見すると無駄なことに見えても、相手を傷つけない会話の接ぎ穂になることや、みんなでお揃いのものを持つことが、確かに自分の感情に「連帯感」として温かいものをくれることを幸が実感する、という展開になるようにしてください。その上で、娘の愛莉もこういう無駄に見える買い物をしていたことがあったけど、それも必要なものだったんだな、という内心に結末近くで導いてください。
舞台は校内の席(机)でも構いませんし、放課後に寄り道して買い物をしている時間でも構いません。
(↓これも3ガチャの2です)
chatgpt:
### ある日の放課後
午後の授業が終わり、教室の窓から差し込む西日が徐々に濃くなる中、幸は一冊のノートを閉じた。いつものように整然とまとめられた文字と図が広がるページを眺めながら、一旦息をつく。席を立とうとしたところに、佐恵と依織が机を囲むようにやってきた。
「幸、今日このあと空いてる?」
佐恵が笑顔で言う。肩までのふわりとした髪が揺れ、少し甘い香りが漂った。彼女は明るくて人懐っこい性格で、幸がクラスに転入してから何かと声をかけてくれる存在だ。
「空いてるけど、どうしたの?」
幸は一度椅子に座り直し、視線を佐恵に向けた。その横では依織が無表情に立っている。佐恵とは対照的にクールな印象の子だが、実は意外と熱い一面もある。
「放課後さ、新しくオープンした雑貨屋に寄ってみない?みんなでお揃いのストラップ買おうって話になってるんだけど。」
佐恵が話しながらカバンから携帯を取り出し、画面に映るストラップの写真を見せてくる。猫耳のデザインがついた小さなチャームで、何色かのバリエーションがある。
幸は写真を覗き込みながら一瞬考えた。
**(ストラップか…実用性は正直ゼロに近いな。お揃いっていう文化も、自分にはまだ馴染みが薄い。だけど、断る理由も特にないか。それに、佐恵たちとの関係をこじらせるようなことをしたくもない。)**
「いいね、ちょうど寄り道したい気分だったんだ。行こうか。」
幸は軽く笑って答えた。
依織が少し口元を緩めた。彼女は表情をあまり変えないが、こういうときには安心したような気配を漂わせる。
「じゃ、決まりね!」
佐恵が楽しそうに声を弾ませ、三人は教室を後にした。
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### 雑貨屋での光景
雑貨屋は学校から徒歩数分の商店街の一角にあった。小さな看板が店先に掲げられていて、ガラス越しに見える店内はキラキラとしたデコレーションに満ちている。
「わー、やっぱり人気だね。結構人がいる!」
佐恵が先頭を切って店内に入ると、陳列棚には様々なストラップや文房具、小物が並んでいた。幸はその後ろから足を踏み入れ、ふと視界が広がるような感覚を覚えた。
**(なるほど、こういう場所は思春期の象徴みたいなものか。必要以上に煌びやかで、派手で。けど、その中にある「何か」を求めてみんな集まるんだろうな。)**
「ほら、これ!これがさっき見せたやつ!」
佐恵が真っ先に棚に駆け寄り、小さなストラップを手に取った。その後ろで依織が腕を組みながら「どの色にする?」と無表情に言う。
幸も少し離れた棚からゆっくりと歩み寄り、佐恵が手に取ったものを見た。
「どれがいいかなー。幸は何色が好き?」
佐恵が笑顔で聞く。
幸はストラップを指で軽くつまみ、光にかざした。小さなチャームの中に埋め込まれたラメがキラリと反射する。
**(色の選び方一つで会話が生まれる。これがきっと、目的なんだろうな。)**
「そうだね……私は青がいいかな。」
そう言って、青いストラップを選び手に取った。
「お、いいじゃん!じゃあ私ピンクにする!」
佐恵がすぐに応じ、続けて依織が「じゃ、私は黒で」と言いながら手に取る。
三人はそれぞれのストラップを手にレジに向かう。会計を終えて袋を受け取ると、佐恵が店を出るなり言った。
「よし、これからはこれをみんなで持ち歩こうね。友情の証!」
彼女の笑顔に照らされるように、幸は自分のストラップを袋から取り出した。
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### 幸の内心
**(こんな小さなものが友情の証、か。考えてみれば馬鹿げている。でも、こうして持ち帰ることで彼女たちと共有できる感覚が生まれる。それが無駄とは思えない。)**
ふと、愛莉のことを思い出す。
**(そういえば、愛莉も前にこんなストラップを集めてたっけ。あのときは「こんな無駄なものを買って」と内心思っていたけど、彼女もこうして友達と繋がりを作っていたんだな。)**
幸はストラップを手の中で軽く握りしめた。その冷たい感触に、少しだけ温かさを感じる気がした。
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### 夜、帰宅後
家に戻り、鞄のポケットにストラップを付けながら、幸は微かに笑った。
**(これを見たら愛莉はどんな顔をするだろう?驚くかな、それともバカにされるかな。それでもいいや。これも一つの、自分の「学生生活」だ。)**
幸の視界には、テーブルに置かれた愛莉の鞄が映る。そこには、以前彼女が集めていたストラップがまだいくつかぶら下がっていた。
**(自分もやっと、彼女の見ていたものが少し理解できた気がする。)**
幸は青いストラップをもう一度光に透かし、静かに笑みを浮かべた。
⇒いや、スゲーな。ラストシーンの破壊力よ。これはもう、広い意味での「創造性」はAIにある、って言っちゃっていいんじゃないですかね。自発性がないだけで。
プロンプトを書いているときは、この親子の交流っぽいシーンまではなくてよくて、内省が変わるだけでよかったと思ってたんですよね。どうせ長い物語の一部品として生まれるなら。
そこにこれですからね。
⇒「愛莉は登場しません」って言ってんだろ!
というツッコミは認める、とか思ったけど、よく読んだら、人物としては登場しておらんわ。
ちなみに、3ガチャの1(ポン出し)は下のようになります。
### 小説:放課後の連帯
教室の窓際の席で、幸は教科書を閉じた。終業のチャイムが鳴ってから数分、周囲は雑然とした気配に包まれている。友人たちはそれぞれのカバンを引っ張り出し、次の予定を話し合っていた。冬の夕陽が低く差し込み、机の上に影が揺れている。
「ねえ、幸。今日、帰りに駅前の雑貨屋寄らない?」
隣の席の佐恵が話しかけてきた。彼女はクラスでも特に明るく活発で、いつも周囲を巻き込むタイプだ。幸の机に軽く身を乗り出し、手にしていたリボンを指でくるくると巻いている。
「何か買うの?」幸は自然体を装いながら、首をかしげてみせた。
「これこれ!」佐恵はスマホを取り出して、画面を幸に見せる。そこには、小さな花柄のポーチが映っていた。
「最近、みんな使ってるやつだよ。依織も買ったんだから、幸もお揃いにしようよ!」
依織は教室の後ろのほうで、数人と笑いながら話している。名前を聞かれて振り向き、佐恵が話題にしたポーチを持ち上げて見せた。淡いピンク色の生地に、金のファスナーが控えめに輝いている。
「ほら、かわいくない?」依織が笑顔で近づいてくる。「これ、結構入るし便利だよ。あと、なんか気分上がるし!」
幸はちらりと依織の手元を見た。たしかに実物は悪くない。ただ、正直言って自分がこれを持つ必要があるかと言われれば疑問だった。以前の自分なら、こうしたものを「無駄」と一蹴していただろう。だが、今の自分は、あえて否定的な意見を出すのは避けたほうがいいと本能的に分かっていた。
**「ふむ、この子たちはお願いというより、断れない空気を作るのが上手だな」**と内心で思う。**「まあ、ここで拒否して共同体から浮くのも得策じゃない。実用性は二の次にしておこうか」**
「おっ、それいいね!」幸は明るく声を上げた。「じゃあ、放課後寄ってみよっか!」
### 放課後の雑貨屋
駅前の雑貨屋は、学生たちでにぎわっていた。ショーウィンドウには、季節感のあるクリスマスデザインの雑貨が並べられ、店内から聞こえる軽快な音楽が寒さを少しだけ和らげる。
幸は店内に足を踏み入れ、周囲を見回した。小さな雑貨が所狭しと並び、カラフルなものからシックなものまで、多種多様な商品が目を引く。
「ほら、これだよ!」佐恵が手に取ったポーチを幸に見せた。棚には同じデザインのポーチがずらりと並んでいる。佐恵は興奮気味に話を続ける。「色もいろいろあって迷っちゃうんだよねー。依織はピンクだったけど、幸は何色にする?」
幸は少し考えてから、ネイビーのポーチを手に取った。
「シンプルだけどいい感じじゃない?」彼女は軽く笑顔を見せた。
「うん、幸っぽい!」佐恵が満足そうに頷く。
購入を終え、店を出たときには、すっかり夕闇が迫っていた。駅前の街灯がぼんやりと光を放ち、冷たい風が肌を刺すようだ。それでも、三人で並んで歩くその時間はどこか温かかった。
### 道すがらの会話
「幸って、何でもサラッと選ぶよね。迷わないの、すごいなー」依織が感心したように言う。
「いやいや、そんなことないよ。ただ、直感で決めることが多いだけ」幸は少し肩をすくめて答えた。
**「実際には、これ以上深く考えるのが面倒だっただけだけど」**と内心では思っている。だが、その選択が彼女たちを喜ばせたのなら、それで十分だろう。
話題は次第にポーチの話から離れ、最近の授業や休日の過ごし方へと移っていく。幸は笑顔を浮かべながら相槌を打ちつつ、ふとポーチを持つ手に目をやった。
手の中のポーチは軽く、何の変哲もない。それでも、この「お揃い」を持つことで、佐恵や依織との距離が近づいたような気がする。
**「こういう無駄なものが、会話の接ぎ穂になるのか」**と幸は思う。かつての自分なら気にも留めなかっただろう。しかし、この瞬間には、ポーチがただの物以上の意味を持っているように感じられた。
### 愛莉への想い
ふと、幸は家にいる愛莉の姿を思い浮かべた。愛莉が同じように無駄に見えるものを買いたがるとき、自分はどう接していただろうか。反抗期の娘に、小言を言わずに済ませたことは少なかった気がする。
「そんなの、なくても困らないだろう」
かつての自分はそう言って、彼女を傷つけていたのかもしれない。だが、今日このポーチを手にしてみて初めて分かった。この「無駄」に見えるものこそが、若い彼女たちのつながりや温かさの源になっているのだと。
**「愛莉も、こういう気持ちを感じていたんだろうな」**と幸は思う。**「次にあの子が同じような買い物をしてきても、文句は言わないでおこう」**
冷たい風が吹き抜けたが、幸の胸には静かな温かさが残っていた。
「明日から、このポーチ使おうっと!」佐恵が嬉しそうに言う。
「それいいね。私も早速バッグに入れるわ」幸は笑顔を返した。
その笑顔は、自分が思った以上に自然で、穏やかだった。
⇒下線のところとか、これはこれで、「おっ」と思うフレーズがある。自分の作品として公開するなら、そういう「良さそう」なところを集約する感じで固定したいですね。
⇒登場シーン一発目の佐恵さん可愛い。
しかしまあ、この時点で、人類全体の半分よりは、文章も概念操作も上手いですよ、これは。
ブロガー等の、「日常的にかなりの文章を書いている」人に限った平均にすら、届いているかもしれない。
無料でweb公開する読み物としてネットに置いておく分には、「文章うまいですね!」って褒めてもらえるレベルだと思いますし、個人的には、ギリギリでお金もらっても許される範囲の成果物レベルだと思います(中身がともなえば)。
女子文化の描き方が、ちょっと戯画化し過ぎな感はありますけど、ちゃんとした文芸を目指すんでなければ、「TSモノの定番」みたいに見れば及第点でしょうし。
これだともう、専業作家は無理ですね。次の時代。この感じで4万文字の小説を仕上げて、KDPで200円とかで売ってるとして、10万文字1000円の本を買う人がどれだけいるのか。書き手の数が平衡に達するほど爆増する前の、かなり早い段階で、受け手側の選好行動がたぶん変わっちゃう。
こうやって、自分の読みたいものを作ってもらうほうの使い方だってあるわけだしね。
今は、ネットでイラストレーター界隈の人がかなり「食っていけなくなる」不安に苛まれているようですけど、まあまだしもヌルい段階ではあるでしょうね。