細井久栄
ほそい ひさえ
盈進学園東野高校建設時の、学園の理事であり、プロジェクトの責任者
生徒増で手狭になった盈進学園キャンパスの建て替えプロジェクト責任者に任命され、国内外の校舎、建築物を30以上見学する。当時、RC造(鉄筋コンクリート)の無機質な校舎が主流であったが、英国のプライベートスクールの領主跡地を利用した広大な敷地のキャンパスや、愛媛県八幡浜市の日土小学校を訪れて、木造の校舎のもたらす、温かみやぬくもりといった質の良さに影響受けて、高層RC造校舎の改築から、広大な敷地を入手して木造低層校舎によるキャンパスづくりへとコンセプトを大きく変えた。
施主と建築家が対話をしながら、建物を作っていく伝統的な建築プロセスを求めて建築家を探したが、近代建築家には前述のプロセスで設計してくれる建築家を国内で見つけられなかった。
たまたま手に取った『オレゴン大学の実験』で、参加型設計(User Participation)を見つけてクリストファー・アレグザンダーを知り、中埜博氏を通じてコンタクトをとり、当時アレグザンダーが在籍していたバークレーに飛び直接交渉を行った。二人は意気投合し、プロジェクトの設計を行うことが決まった。
(以下続く)