JPLoP
設立趣意によると、以下の目論見・目標で1999年に設立された。 1.目論見
人は、古より「言葉」という圧縮された表現により、複雑な概念を簡単に伝達する方法を開発している。そして開発された言葉が流布し、利用され、われわれの生活を支えている。たとえば、「電話」や「控除」といった「言葉」に思いを馳せれば、そのことは明白であろう。それぞれ、非常に複雑な概念構造を内包しているが、それを意識させることなく「言葉」として流通している。
ソフトウェアのようにとりわけ複雑な領域においてこそ、こうした「言葉」の開発が必要とされる。また、ソフトウェア開発・保守業務に従事する実務者は、「言葉となりうるもの」を常に抱えているものである。
われわれは、それらの「言葉となりうるもの」を、「言葉」にするための場を提供するものである。そこでは、「言葉」として吟味し、共有し、互いに享受する。もちろん、享受した結果も共有し、さらに「言葉」を洗練することを憚らない。こうしたことを通じて、「言葉」を作り、それを流通させたい。
「言葉」とすべきものの範囲は、多岐に渡る。現在、よく知られているものだけでも、分析、設計、実装、アーキテクチャ、プロジェクト運営、教育、といったものについての「言葉」=パターンがある。領域に拘る必要はない。
新しい領域のパターンを作られるもよし、古のパターンの使い方について論じられるのもよし、である。ともかく、ソフトウェアにおける「言葉」の醸成を目指そう。
2.目標
本会は以下のことを目標として掲げる。
1.パターンを醸成する場を提供する。
2. パターンの共有およびパターンについての議論を行える環境を拡大する。
3. パターンの利用機会を拡大する。
4. 国内において発見されるパターンをグローバルなレベルに押し上げる。
1999年12月26日 改
JPLoPに寄稿されたパターン