認めてほしかったもの
私の友人が、Twitterでフォロワー数1万を超えた時の話を思い出した。
2014年頃の話だから、10年経った今とはアクティブ数もかなり違うとは思うが、
それでもただの一般人がそれだけの人数から支持を受けたのは、中々すごい話だ。
ちなみに何をしていたか。
パズドラである。
記憶にある人も多いと思うが、この頃パズドラは一大ブームを巻き起こして、
特に「曲芸士」が登場した時は、ニュースになるほど反響が大きかった。
そんなパズドラを、私の友人はサービスインからガチで数年続けていたのである。
さすがに潤沢な資金を惜しみなく費やすユーザーには及ばなかったようだが、
それでも「ゲーム内の階層ピラミッドで上位0.1%に入ったったwww」と嬉々として私に自慢してきたのを憶えている。
ちなみに私はパズドラはまったくやらなかった。
どう考えても、今から始めたところで友人に敵うはずがなかったからだ。
代わりに、そういった自慢にも嫌味なく「おまwwすげーじゃんww」と反応するようにしていた。
本当のすごさまで理解していたわけではないが、友人はそれでますます調子に乗って自慢してきたりした。
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そんな友人だったが、Twitterのフォロワー数1万の報告は一度きり。
しかも「アカウントを閉鎖した」という事後報告だった。
詳しく話を聞くと、
・まるで自分が現人神であるかのように、すべて称えてくるフォロワーが一定数いる
・「おはよう」といった何気ないつぶやきにも、大量のいいねが付く
・超トップランカーと話せるのは嬉しいが、それ以上に気を遣う
・あまりにも日常生活に支障を来すためやめた
とのことだった。
彼が本当に認めてほしかったものは、一体何だったのだろう。
Twitterをやめた後も、楽しそうにパズドラを続けていたのが印象的だった。
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wrote 2024.01.21