華岡青洲の妻 13章
p183 L3
「まるで蝶を〜見えなくなってしまったようである。」
→凄く短い期間で亡くなってしまった事がわかる
小弁の死の描写がめっちゃあっさり
伏線とかもなかったと思う
bluemountain.icon青洲とか小弁の誕生の描写がめっちゃ具体的だったのと対照的?
普通はもっとドラマチックに描かれがち
この章の最後の部分になるけど、於継の死もすごいあっさり描かれている
これは、加恵の目が見えないから情報が少なくなっているみたいな見方もできそう
医家なのって関係あるかな
p184 L2 ~ p184 L13
「お母はん、子に先立たれた〜血の通った親と娘のようだと眺めていた」
→加恵は小弁、於継は於勝を思ってお互いの気持ちを初めて理解し合ったのではないか?
事実、と思っていた。
akaschool.icon本当はそうではない?
akaschool.icon 門弟たちは気づいていないだけ
bluemountain.iconこれもし事実なら、読者からすると死ぬ直前に分かりあったみたいな美しい話に見える
まあ多分それを回避するために、暗示的にそうじゃないよ感をだしてる
akaschool.iconナレーションが関係を悪化させてる気がする
bluemountain.icon最初にボーッと読んでた時は気づかず、関係改善したのかなーと思った
bluemountain.icon読者は美しい関係だと思っているけど実はそうじゃない、みたいな門弟と同じ状況を作り出している?
門弟気づいてないんだーと思いながら読んでいたら、実は読者も?みたいに思える
第四の壁を超えてくる怖さ/面白さをちょっと感じた?(飛躍しすぎな気もするけど)
akaschool.icon 子陸、門弟たちの意見が両方入るから読者がどっちにころんでもいいように書いてある気がする(否定されない)
p184 L14 ~ p185 L1
「姑を優しい人〜一層涙が溢れ、流れた。」
→今まで加恵はあんなに於継を嫌っていたのにこんなに心変わりが早いのは、よっぽど小弁の死が加恵にとって耐えがたい現実だった
「意地も張りも消え失せて」
意地を張ってたことが地の文で示されている
p185 L2 ~ p185 L3
「そのとき於継も加恵も、〜気がつかなかった」
→怖ろしげに瞶めているの怖ろしげの意味は?
p185 L11 ~ p186 L2
「折れにふれては涙が流れ〜ずいぶん後になってからである。」
加恵の目について細かい描写
→盲目になる伏線
p187 L5 ~ p187 L7
「このときの加恵の気持〜振舞うつもりはなかった」
→小弁が亡くなってから、於継に対する敵対心?的なものが薄くなっていることがわかる
p187 L11 ~ p187 L14
「加恵は遮二無二〜云わずにはいられなかった」
→どんな手段を使ってでも、小弁を亡くしたという事実を自分の中で一瞬でも忘れたかった
bluemountain.iconその数行前のところで、於継ではなくて青洲のことを考えた上で行動しているような思考の描写があった
今までは、青洲に関しての行動は大体於継への尊敬/敵対心によるものだった(結婚、薬etc)
考えが変わったか?と思いきや、結局自分のため
という読者への裏切りみたいな?
p192 L14 ~ p192 L15
「小弁が死んでから〜水で冷やせばおさまりやすやろ」
→13章の初めの方では一緒に悲しみを分かち合っていたのに、急に態度が変わったので於継の気持ちの変化も一瞬だったのではないか
p193 L15 ~ p194 L6
「小陸の目には〜前の薬飲んで目エ悪うしてなしたんや」
→小陸は前々から加恵の目の変化に気づいていて尚且つ前の薬のせいとわかっていたのに、加恵や青洲に言わなかったのか?
p195 L14 ~ p195 L16
「小陸が於継の〜小陸は痛いほど気づいていた」
→綺麗な於継でも歳をとってだんだん体が衰弱している
p197
「例の大きな黒子は、懸命に何かを堪えている内心を示すように激しく揺れ動いていた」
「例の」って言っちゃってる
p198 L7 ~ p198 L12
「加恵は米次郎に〜間に合わなかった」
→於継の最期は多くの人に見守られたのではなく、本当に少ない人数で過ごしたので、於継の最期はとても寂しかった。
→於継が「甚だしく老いた」のを加恵は見なかった