第3回:図書の構造
到達目標
1. 製本法からみて,本(図書)にはどのようなものがあるか。
2. 図書の識別の仕組みはどのようなものか
図書の種類
和装本
日本の特殊な製本法で作られた本
和本(わほん)とも
木版印刷のため,片面印刷が一般的
和本の種類
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(日本エディタースクール編『本の知識』より)
袋とじ
小口側を折って袋状に
手作り和綴じ製本(YouTube)
粘葉装(でっちょうそう)
紙を折って折り目の外側を糊付けして製本
紙の両面を利用可能
粘葉本とは(王朝継ぎ紙研究会)
粘葉装の作り方(YouTube)
折本
紙を折りたたんで表紙を装着
巻物(巻子本)
紙をつなぎあわせて軸に巻いたもの
洋装本
西洋の製本法による本
一般的な現代の本
日本では,明治6(1873)年頃から普及
種類
本製本(ほんせいほん)(上製本)
中身を仕上げて表紙でくるむ
いわゆるハードカバー
文庫本を上製本にする(YouTube)
仮製本(かりせいほん)(並製本)
中身と表紙を一緒に断裁して仕上げる
いわゆるソフトカバーやペーパーバック
綴じ方
有線綴じ
糸や針金を使って綴る
丈夫だが,コストが高い
https://scrapbox.io/files/644a927f2aeee8001ce8cc24.png
無線綴じ
接着剤で綴る
安価で大量生産向き
NDL調査では1990年代の図書の約8割近くが無線綴じ(和図書劣化調査)
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(画像は綜合印刷サイトより)
本の各部分の名称
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(日本エディタースクール編『本の知識』より)
表紙
中身の保護,内容の表示,装飾などが目的
背
中身の綴じられた部分・その外側
ひら
表紙の平らな部分
表紙の角
チリ
中身の寸法より表紙をはみ出させている部分
中身を保護
耳
背の,表紙のひらよりも両側にはみ出した部分
みぞ
表紙の平と背の境目のくぼみ
表紙の開きと中身との密着をよくする
小口
背以外の断面
一般的には背と反対側の部分
のど
中身が背に接する部分
花ぎれ
背の上下両端についている布
本を丈夫にする
しおり
背に張り込まれた紐
見返し
中身と表紙のつながりを強くするためのもの
表紙の内側に貼る方を「きき紙」
仮製本では付けない場合も
遊び紙
中身のうちで両面に全く印刷されていない紙
標題紙(扉)
「"通常,出版物の冒頭にあり,当該出版物の最も完全な書誌的情報を提示するページ. 完全なタイトルや責任表示,版次,出版地,出版者,出版年の全部または一部の表示がある"(『日本目録規則1987年版改訂3版』用語解説). タイトルページ,扉(とびら)ともいう. 欧米では標題紙に最も完全な書誌的情報を示すことが造本の慣行となっており,これを書誌的記述の主情報源として安定的に用いることができる. それに対して,日本では標題紙を単なる装飾とみなす傾向があり,詳細な情報は奥付に記載される場合が多い.(後略)」(『図書館情報学用語辞典第4版』)
奥付
「図書や雑誌の末尾に著作者や出版者の氏名と住所,発行年月日,版次と刷次,著作権表示などを記載したページまたはその部分. 日本独特のもの(後略)」(『図書館情報学用語辞典第4版』)
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本のエンドロールができるまで(YouTube)
図書の識別
国際標準図書番号 International Standard Book Number ISBN
13桁の番号で図書を一意に識別(以前は10桁)
例) 『図書館情報学用語辞典第3版』
10桁: 462107928X
13桁: 978-4621079287
構造
接頭記号: 書籍・図書は978
国記号: 日本は4
0・1が英語圏,2がフランス語圏,3がドイツ語圏(ISBN国記号一覧表より)
出版者記号: 丸善は621。出版量の多い出版社程短い桁数
書名記号: この図書は07928。出版者内の書籍固有の番号
チェックデジット: 検査用の数字(0~9とX=10)
付与できる出版物(日本図書コード管理センターより)
印刷・製本された書籍,雑誌扱いで配本されるコミックスとムック,点字出版物,マイクロフィルム出版物,電子書籍又は書籍をそのままデジタル化した出版物など