隠岐さや香『文系と理系はなぜ分かれたのか』
隠岐さや香『文系と理系はなぜ分かれたのか』
海外でもこの二分法はある
「STEMからSTEAMへ」という標語もある
かけ声だけでは解決しないので、こうなった背景を考える
自然発生的に「やむを得ず起きた」部分と人為的な制度によって分化が「行きすぎた」部分がある
中世ヨーロッパは分野ごとのヒエラルキーと身分の違いで何を学ぶかが決まっていた
ルネサンス期
アリストテレス主義体系の揺らぎ
ありのままではなく実験を重視し、人間の五感よりも望遠鏡などの技術がもたらす情報を信頼するようになる
数学により自然をよりよく理解できるとの考えが本格的に広まる
代数学に熱心だったのはイエズス会
布教と学校で地域に浸透
自然科学は独学で習得し、同好の士で集まって楽しむものだった
アカデミー
社交と研究が入り混じったスタイル
学問談義をした後、音楽を奏でながら晩餐会
女性が参加することもあった
教会の外に大学でき、さらに外にコミュニティができたことが重要
人々はなるべく多くの分野を知るのがよしとされていた
一部のアカデミーが有力な王侯貴族の庇護を受けるようになり社交とアカデミー活動が分離