政治的な対立が起こるのは何故か
状況を良くしたいという想いは同じなはず
政治的というが大抵は政治家あるいは政策に対する意見(あるいは単なる悪口)であって、これらを政治的発言というのは事を大きくしているような気がする
政治とは物事の優先順位をつけるものである、という前提に立ってみる
順位の公正さ、納得度をどのように設計するか
自分が間違っていないと確信できるほど状況を理解しているのか
間違いながら、揺れながらでいいはずだが、一度とったポジションに固執してしまうのは何故か
政治について日常的に話さないため、それぞれの立場で考えが醸成される
SNSでは先鋭化しがち
冷静に考えてそこまで断定できる?というようなことを言い出してきて、それが自分に向かうかも知れないと思うと怖くなる
さらに先鋭化
皆で今知っていることを持ち寄ってジャッジしよう、という話し方にならず、意見が異なる人を説得しようとしてしまう
遺伝が関係している?
スティーブン・ピンカー『人間の本性を考える』
種を保つために革新派と保守派を分けているのではという説
右翼と左翼
右翼は個人が良くなれば社会も良くなると考える
変革ではなく改善
家族愛や規律正しい生活
これがうまくいかない場合、右翼としてはこの考えが徹底されないことが問題だと捉える
左翼としてはこの考えによってうまくいくという前提を疑う
自己責任が導き出されるのはこのためか
左翼は仕組みが良くなれば社会が良くなると考える
右翼よりも活動的になるのはそのため
出発点を明らかにしないので噛み合わない
どちらにも工作員的な動きをする人達がいる
片方だけの支配が続くとずっと救われない人が出る気もする
定期的な政権交代が望ましいという意見も理解できる
自由至上主義(リバタリアニズム)と権威主義(ポピュリズム)
右翼左翼とは似て非なる概念
ノーラン・チャート
自由か平等か
自由は格差を生む
人それぞれ能力差はあれど、ここまで差がつくものか?という貧富の差がある
自由主義
自由を求める
権力分立制
議院内閣制
ゆるやかな三権分立
大統領制
厳格な三権分立
右派
リバタリアニズム
小さな政府
左派
リベラリズム
大きな政府
社会主義
平等を求める
権力集中制
右派
社会民主主義
北欧型の福祉国家
現在の北欧は市場経済のルールが導入され、社会保障が縮小されつつある
左派
共産主義
官僚と政治家
官僚は国家公務員
エリート、プロ
でも税務調査の時に全然デザインの仕事の流れや相場を知らなかった
政治家は国会議員、地方議会議員、首長
必ずしもエリートではないし、プロでもない
国民によって選ばれる
民主党が脱官僚で政治主導、国民のための政治を目指した
官僚が反発して良好な関係が築けなかった
こういったさまざまな立場が先にあって、自分がどこに属するかを選ぶというよりは、何となく考え方が近いものを明らかにしていく過程でどうやら自分はここらしい、というのが分かってくる
考え方というか、ある言説に影響を受けたりなるほどと思ったりしたものが、実は政治的にはここらへんのポジションのものだった、ということに気づくというか
右か左か、という質問やラベリングではなく、自由を求めるのか平等を求めるのか、という立場から始める
ある程度自分や相手の立ち位置を知って共通言語で話せないと互いに意図や行動原理を理解できず議論にならない
問題や論争が起きた時に、踏み絵をさせるような煽り
黙っている人を覚えておきましょうね、みたいな
Slacktivism
政治に興味を持つ、とか無知を恥じた、と言う人は多いが、その後の行動として教科書的な原理原則を抑える方向には向かっていない気がする
自分の興味から学びが始まることは当然だが、まず思い込みを正す必要はあるだろう
調べれば調べるほど複雑な変数が見えてきて判断は難しくなる
自分が無知である、というところからそれを利用して権力者が悪いことをしようとしている、という飛躍
実際は無知でない市民も沢山いるのだが、自分と同じか下のレベルしか見えないため、相対的に自分が正しいと思い込んでしまう
Technical Solutionism
シリコンバレー的な価値観
アルゴリズムの中立性という欺瞞
Authoritarian Deliberation
協議性権威主義
SNSなどで民意を聞くことで政府は責任をなすりつけようとする
検閲するよりも体制側に都合の良い記事を作る人間を訓練した方がうまくいく
すぐに強い言葉を使ってしまう
民主主義が死ぬ
根底から覆す
三権分立の危機
日本は議院内閣制なのでアメリカなどの大統領制の三権分立に比べるとゆるやか
日本でも三権分立がされているかのように教育された記憶はあり、イメージと実態の乖離がある
この構造において権力の暴走を止めるにはどうすれば良いか、を考えなければならない
憲法違反
本当に違反と言えるのか
言えない微妙なところだからこそ議論が必要なのだが、与党はごまかし、野党は反発を強める
党派制は差し置いて公正に議論できる場はないのか
立憲的改憲
解釈変更などで形骸化させない
緊急事態的になり、終わったら忘れて議論が積み重ならない
打倒政権のために無理筋の批判をした結果、やっぱり通らず無力感と分断だけが残り、結果的に政権を利する
このループを断ち切るにはどうすれば良いか
有効な批判で戦う
地味なので大きな動きになりにくい
結局はそのようなイメージだけの批判は通用せず、本当の問題(あるべき形は何か、どうしたいのか)に到達しないままなし崩しに進んでいってしまう
問題点を整理し冷静な批判ができないのは何故か