ゆるくしないとだめだ
ゆるくしないとだめだ。ちゃんとやるとだめになる。ゆるくしないとだめだ
結局だいたい紹介してしまったが,ここでStack Overflowの「裏の方針」といったものが垣間見える。「ゆるい」のだ。利用者は,別に完璧な文章を書けなどとは言われていない。他の質問と被っちゃっても「俺はこれじゃダメだったんだけど」と言えばだいたいOK。管理権限は要するに良い質問や回答をずっとやってる人が,良い質問や回答を維持できるというクリアな仕組み。あんまり片意地張ってやる必要がないのに,「知識の総和」はどんどん増えていく。 これには事情がある。創立者のAtwoodはブロガーである。当時の専門的なブログでは,コメント欄で知識を求める人が質問をしまくっていた。マニュアルやWeb検索では解決できない問題を誰かに聞きたい。そうだ,有名な人に聞こう。しかし答える側としてはたまったものではない。もはや,仕事を辞めるしかないレベルまで質問がたまっていたのだ。 1つの手段としてはブロガーを増やすという手段があるが,正直ブロガーになって定期的に記事を書くのはだるい。もっとみんなが参加できるようにするには,ゆるくしないとだめだ。ちゃんとやるとだめになる。ゆるくしないとだめだ。そういう経緯でStack Overflowは設立された。
もちろん「ゆるい」だけじゃだめだ。多分実際のやりとりを改めてみると,ゆるさを維持しながらちゃんと物事を行うようなやり方が見えてくるんじゃないかと思う。これは今後調べるべき課題となる。