cluster 2018-2021
12月になってついにAdventCalenderが始まりましたね。今回もたくさんのclusterについての記事が読めそうで今からめちゃくちゃ楽しみです。いやー本当に楽しみですね、どんな記事が読めるんでしょうか!!
さて私の担当の12/1は実は cluster 社への入社日で、今年で丸3年になりました。clusterはスタートアップでも特にダイナミックというか、スピード感のある会社なので、3年の間にも様々なことがありあっという間だったなという感覚です。私なりに振り返りつつ、これから僕らと一緒に cluster を作っていく人たちに向けて、会社 cluster の人となりを知ってもらえるよう紹介してみようと思います。
https://gyazo.com/d467a26e2ec7041457ecf8098aed6c54
▲転職していました
2018年
この年のclusterのことは最後の1ヶ月くらいのことしか直接は知りません。時代はまさにVTuberブームの立ち上がりといった時期でした。夏頃転職を考えていた私は、数年前からVR機器を買って遊んでいたこともあり「次は絶対VRの会社がいい」と考えていました。とはいえ自分には3Dの技術もなく、夜中にぼんやりと転職サイトを眺めていたところ、clusterにWebデザイナーの求人があることをみつけたのでした。ちょうど時期は「輝夜 月VR LIVE@Zepp VR」が行われた8月末で、勢いでチケットを購入し劇場に見に行ったことを覚えています。
当時の cluster は「バーチャルイベントプラットフォーム」として立ち上げ走り出したころで、前述の「ルナライブ」以外にも5月には「月ノ美兎のVR教室生放送」を開くなど、VTuber向けのバーチャルイベントを中心に手掛けていました。
clusterはWebサイトからイベントを検索することができ、参加者は気になるイベントのウェブページから直接 cluster を起動して遊ぶ形になっています。当時は今のようなスマートフォンアプリもなく、ホームやロビーのような「とりあえず起動していく場所」もなかったため、このWebサイトの存在が cluster にとってのメインの窓口でした。
まだまだユーザー主導のイベントは少なく、入社後Webサイトのリニューアル企画を練る中でトップページに開催予定のイベントが並ぶデザインを提案したところ「まだ月に数件しかないからなあ…」という話をしたことを覚えています。
とはいえ、PC/Mac/主要VRデバイスに対応し、投げ銭システム「Vアイテム」や、ルナライブでも利用された「有料チケット」、大規模人数の参加を実現するサーバーサイドの仕組みなどなど、VRを備えたバーチャルイベントプラットフォームとして、すでにかなりの完成度でした。
https://gyazo.com/67b4f94b0c9e11cc54d16271033fa6db
▲これは私が入る更に前のWebサイトの様子。「VRイベントルーム」だったんですね。カラオケみたい。
「VR」や「バーチャル」という、一般層から少し距離のある価値を届けるために、まずはコンテンツとしての「イベント」だ、というビジョンにはとてもしっくり来ていました。この考え方は今の cluster でも変わっていないと思います。
2019年
当時からUGCでコンテンツが広がっていくことを目指していた cluster ですが、そんな状況もあり年明けからは「路上ライブを増やそう」といったフレーズで開発に取り組んでいた記憶があります。そのためにユーザー主導のイベントを増やしていくべく「バーチャルイベント」という体験をより広げる企画を色々と打ち出した年でもありました。
市場を広げるべく動画配信チケットの販売に対応したり、現在のCreator Kitに続く、ユーザーによる会場やアバターのアップロード体験を提供する Cluster SDK のリリースも大きな出来事ですが、やはり話題となったのは「アーカイブ機能」でしょう。スポットで盛り上がるイベント以外にも継続的な価値を提供したいという企画で「VR空間をまるごと保存し、いつでも再生できるようにする」という機能は未だにSF的で様々な可能性を感じるものです。残念ながらその後開発リソースの集中のために一旦提供を断念し今に至りますが、こういうことが実現できるチームだという点は大きな自信にもなったように思います。
私個人としては、デザイナーとして主にWebのUIデザインを担当するポジションから、徐々にプロダクトオーナーの社長から仕事を引き継いで、仕様を考えたり方針を決める部分を徐々に担当するようになっていました。
https://gyazo.com/b5bf4496fb04f1500c722ab267b1b0ea
そしてこの年は開発以外にも cluster 主導の企画の盛り上がりがはじまった年でもあります。前年から続く、公式キャラクターくらすたーちゃんを中心とした「ゆるくら会」、自社主導のバーチャルアイドル企画「バチャカリ」など、プラットフォームとしての cluster を自分たちで使って「バーチャルイベント」の楽しさを広めていく企画たちでした。
今に続く cluster ファンとも言えるユーザーの皆さんと出会ったのもこれらの企画からだったように思います。こうした自社企画の流れは今に続き、毎週私も参加している「ハロークラスター」や、数ヶ月おきに企画される「GAMEJAM」「AvatarMarket」「大加速祭」などのイベントに受け継がれています。自社プラットフォームをしっかり使ってその楽しさを広げていくことができるのは大きな強みだと思っています。
https://gyazo.com/d87be4e588de93ccdc4a25b364f3b4c0
▲オーディションイベント「争奪」。アツい企画でしたね。
実はこれらの企画、社内にとってはその後に続くまた別の意味もありました。これらの企画の現場では、実はたくさんのインターンメンバー達が活躍していたのですが、当時これらの企画でユーザーの皆さんに鍛えられたメンバーたちの多くが、現在のバーチャル渋谷をはじめとした cluster 公式イベントのスタジオ運営やイベントの企画進行などでも社員として活躍しています。
そういった意味でもまさに cluster の礎となる企画でした。
こうした企画のおかげもあって、イベントごとにclusterを楽しむユーザーさんも増えていきました。徐々にユーザーの皆さんによるイベントも立ち上がり「イベント開くならcluster」というイメージを持ってもらえるようにもなってきました。
2020年
「バーチャルイベント」にフォーカスしてきた2019年でしたが、夏の終わりごろからは次の展開も目指していくことになりました。それが「バーチャルSNS」構想です。「VRだけでなくPCにも対応している!」というのが売りの cluster でしたが、目指す世界観に向けてはまだまだ規模感を大きくする方法を模索する必要がありました。実はこの段階で結構様々なプラットフォームを検討したのですが(Quest対応は最初この時期に皆さんにお伝えしたものでしたね。。)、遊べる人が最も多く、しかも手軽に友達と一緒に楽しめる、そんなイメージで考えたときに「モバイル対応」というのは自然な選択肢でもありました。
実は私が入社する2018年よりも前、cluster は全く別の iOS アプリを制作していた時期があり、社内のメンバーにモバイル開発のスキルセットもあったんですね。マルチプラットフォームに対応するUnityベースであることももちろんですが、当時3−40人の規模のスタートアップで、この時期にモバイルからVRまでのマルチプラットフォームを狙える位置にいたことは凄いことだったと感じています。
また、プラットフォームを広げるだけでなく、「イベント」というハレの体験から、ゲームやコミュニケーションを楽しむ「ワールド」という日常の体験を取り入れることも大きな変化でした。「イベント」というコンテンツをベースにしながら、サービスを次の大きなフィールドへと変えていく構想で、なかなかダイナミックな変化でした。
このあたりはテックリードによる当時の記事が温度感がわかって面白いかもしれません。
https://gyazo.com/af11ddf0b4cf36ea5eaa5949fc4ac9ad
さて、近くの年になると細かく色々と思い浮かんでしまいますが、大きく振り返るならば、以下のようになるでしょうか。
リリースしたモバイル版を軌道にのせながら、その上で大規模な公式イベントを実現した
Creator Kitをリリースし、「clusterでワールドを作って楽しむ」という体験を実現した
書いてしまうと1行ですが、中には数ヶ月かかる開発もあり、なかなかタフな1年だったなと思います。とはいえ、これまでに比べるとあきらかにユーザーの皆さんの体験も変わり、サービスのフェーズが大きく変わったなという実感を持てた年になりました。「バーチャルイベントプラットフォーム」から「バーチャルSNS」へ。バーチャル経済圏の基礎になる空間へのアップデートでした。
2021年
そして今年です。個人的にはまだ走り続けているところで、振り返りという感じではないのが正直なところですが…w
今年をあえて一番大きくまとめてみると、やはり「clusterに住む体験をより良く」してきた1年でした。「イベント」を軸にしてきたclusterから、日常を過ごせるサービスへと転換した2020年でしたが、まだまだ体験としては荒い状態でした。
ソーシャル機能の充実や、LODやAvatarMakerなどアバター周りの体験をより身近にしてきたこと。また、ロビーというパブリックな場所に至る流れをはじめての方に用意したのも、clusterの世界に出会うハードルを少し下げられたのではないかと思います。こうした変化を通して、より「住める」サービスへと進化してきた1年でした。
https://gyazo.com/bafd2c2d2b0dd235774afd0ab985956a
▲カンファレンスでの発表はもはや定番ですね
clusterは一貫して「バーチャル経済圏のインフラに」なることを目指しています。まずは「イベント」から、ということではじまった私の cluster での経験ですが、振り返ってみると着実に世界を広げ、経済圏の基盤となる空間は見えてきたのではないでしょうか。当時公式企画がほとんどで、一覧で紹介すると寂しすぎた「イベント」も、いまではユーザーの皆さんを中心に年間1,000件以上開催され、リリース当初200件ほどだったワールドも、5000を超えて毎週人気のワールドを紹介できるまでになりました。 これを土台に、2022年は「よりよく生活できる空間」に磨きつつ「経済圏としての発展」を目指してより深みのあるクリエイター体験を提供していくつもりです。来年もよろしくおねがいします!
https://gyazo.com/6c95b662e446549247125d70829c1a86
▲更にその動きに+して、メタバース研究所での成果もサービスに乗ってくると思うと、めっちゃワクワクしませんか?!
WE ARE HIRING
というわけで、そんな cluster と一緒に加速したい、という方募集しています!
まずは話を聞いてみよう、くらいからでもぜひどうぞ。採用サイトもめっちゃかっこいいのでぜひみてください!
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