『幽霊―或る幼年と青春の物語』
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1965/10/12
北杜夫 著
新潮社; 改版
大自然との交感の中に、激しくよみがえる幼児の記憶、母への慕情、少女への思慕――。
青年期のみずみずしい心情を綴った処女長編小説。
「人はなぜ追憶を語るのだろうか。どの民族にも神話があるように、どの個人にも心の神話があるものだ」昆虫採集に興ずる少年の心をふとよぎる幼い日に去った母親のイメージ、美しい少女に寄せる思慕……。
過去の希望と不安が、敗戦前後の高校生の胸に甦る。過去を見つめ、隠された幼児期の記憶を求めて深層意識の中に溯っていく。これは「心の神話」であり、魂のフィクションである。
あらすじがない小説