2022-10-01 Sat: Manjaro デビューをしていた
強者が使うとして有名な Archlinux への入門として、Manjaro を使ってみることにした。
経緯
かねてよりノート PC を替えたいと思っていたが、円安のタイミングで mac の値段が爆上がりとなり、Lenovo 製品がとても安く見えたので、11 年ぶりに ThinkPad を購入した。
買った PC の SSD をすぐ交換し、Linux を入れるといった行為は初めてで、駄目にしないかとドキドキであった。
が、大分整ってきたので、まとめておこうと思う。
導入メモ
私なりにいろいろと躓いてここまで来たので、流れを残しておく。
導入した PC
Ryzen 7 PRO 6850U という CPU を試してみたかったというのがあり、本モデルを購入した。
交換に使用した SSD
X13 Gen2 で使用していた方がいたので、真似っ子。
Linux ブート用の USB メモリ
データは、こちらから .iso をダウンロードした。 Community i3 を使用した。
ブート用にするため、Rufus を使用します。たしか Rufus 推奨の ISO イメージなんたらモードというので、書き込めなかったのでもう一つのモードに強制的になった。。 特に躓きはなかった。
リカバリ用 USB メモリ
Linux ブート用の USB メモリ を再利用。
16GB でも間に合うらしい。でも間に合わなかったら嫌だったので、ちょっと大きいものに。
リカバリ作成には、Lenovo DDRS というツールを使用。当然ながら、Lenovo にログインし購入証明が必要 manjaro の導入
PC 起動時にロゴが表示されたタイミングで F1 を押します。
インストーラ起動には、Secure Boot を OFF にする必要があるので、OFF に保存。
PC 起動時にロゴが表示されたタイミングで F12 を押します。(たしか
USB からインストーラ起動。
(あとはよしなに。)
ただ最初から言語を日本語設定をしていると、フォント不足で結構文字が見えなくなるので、注意。
そしてここからが本番と。。
まず Wifi が使えない。
そのため、有線で接続して作業を進める
パッケージマネージャで最新化
code:sh
sudo pacman-mirrors --fasttrack
sudo pacman -Syyu
カーネルの最新化
インストール完了時のカーネルはそれなりに古い、
manjaro-settings-manager を叩き、カーネルを最新化する。
https://gyazo.com/89630acd2634e21db91adc5969072950
私は、5.18 を選択した。
再起動後に Wifi が有効になった。助かった。。
ビープ音を消す(超推奨)
ビープ音、耳がおかしくなるくらい、子供が目を覚ますくらいうるさい。
code:sh
sudo echo "blacklist pcspkr" > /etc/modprobe.d/nobeep.conf
再起動すると適用されるが、それもまたうるさい。
日本語名フォルダをリネーム
code:sh
sudo pacman -S xdg-user-dirs-gtk
LC_ALL=C xdg-user-dirs-gtk-update
これで、ダウンロードとかデスクトップというカタカナのフォルダ名が、英語に変わる。
日本語フォント追加と、IME 追加、日本語設定に変更
code:sh
sudo pacman -S fcitx5-im fcitx5-configtool fcitx5-mozc fcitx5-skk fcitx5-qt fcitx5-gtk otf-ipafont adobe-source-han-sans-jp-fonts adobe-source-han-serif-jp-fonts noto-fonts noto-fonts-cjk noto-fonts-emoji
~/.xprofile を作成
code:sh
export LANG="ja_JP.UTF-8"
export XMODIFIERS="@im=fcitx5"
export XMODIFIER="@im=fcitx5"
export GTK_IM_MODULE=fcitx5
export QT_IM_MODULE=fcitx5
export DefaultIMModule=fcitx5
fcitx5 &
再起動し、IME の起動を確認する。
~/.config/fontconfig/fonts.conf を作成。これをしないとシステムは日本語フォントを使用してくれない。
code:xml
<?xml version='1.0'?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM 'fonts.dtd'>
<fontconfig>
<!-- Default font (no fc-match pattern) -->
<match>
<edit mode="prepend" name="family">
<string>Noto Sans</string>
</edit>
</match>
<!-- Default font for the ja_JP locale (no fc-match pattern) -->
<match>
<test compare="contains" name="lang">
<string>ja</string>
</test>
<edit mode="prepend" name="family">
<string>Noto Sans CJK JP</string>
</edit>
</match>
<!-- Default sans-serif font -->
<match target="pattern">
<test qual="any" name="family"><string>sans-serif</string></test>
<!--<test qual="any" name="lang"><string>ja</string></test>-->
<edit name="family" mode="prepend" binding="same"><string>Noto Sans</string> </edit>
</match>
<!-- Default serif fonts -->
<match target="pattern">
<test qual="any" name="family"><string>serif</string></test>
<edit name="family" mode="prepend" binding="same"><string>Noto Serif</string> </edit>
<edit name="family" mode="append" binding="same"><string>IPAPMincho</string> </edit>
<edit name="family" mode="append" binding="same"><string>HanaMinA</string> </edit>
</match>
<!-- Default monospace fonts -->
<match target="pattern">
<test qual="any" name="family"><string>monospace</string></test>
<edit name="family" mode="prepend" binding="same"><string>Inconsolatazi4</string></edit>
<edit name="family" mode="append" binding="same"><string>IPAGothic</string></edit>
</match>
<!-- Fallback fonts preference order -->
<alias>
<family>sans-serif</family>
<prefer>
<family>Noto Sans</family>
<family>Open Sans</family>
<family>Droid Sans</family>
<family>Ubuntu</family>
<family>Roboto</family>
<family>NotoSansCJK</family>
<family>Source Han Sans JP</family>
<family>IPAPGothic</family>
<family>VL PGothic</family>
<family>Koruri</family>
</prefer>
</alias>
<alias>
<family>serif</family>
<prefer>
<family>Noto Serif</family>
<family>Droid Serif</family>
<family>Roboto Slab</family>
<family>IPAPMincho</family>
</prefer>
</alias>
<alias>
<family>monospace</family>
<prefer>
<family>Inconsolatazi4</family>
<family>Ubuntu Mono</family>
<family>Droid Sans Mono</family>
<family>Roboto Mono</family>
<family>IPAGothic</family>
</prefer>
</alias>
<dir>/usr/share/fonts</dir>
</fontconfig>
yay の導入
pacman とか、AUR とかを包括して管理してくれるやつ(だと思っている
code:sh
sudo pacman -S yay
ファームウェアアップデート
code:sh
yay -S fwupd
fwupdmgr refresh
fwupdmgr update
fwupdmgr get-updates
キーボード設定
これは完全に私用なので、他者にすすめるものではない。
また今回使用しているのは、US キーボードであることも添えておく。
まずはキーボード設定を変えるためのツールをインストールし、設定ファイルを生成
code:sh
yay -S xorg-xmodmap
xmodmap -pke > ~/.Xmodmap
vim ~/.Xmodmapし、最下部に追記
code:xmodmap
clear lock
clear control
! Caps_Lock
keycode 66 = Control_L
! Control_L
keycode 37 = Alt_L
add control = Control_L Control_R
! Alt_L
keycode 64 = Mode_switch
! Alt_R
keycode 108 = Henkan_Mode
keycode 43 = h H Left Left
keycode 44 = j J Down Down
keycode 45 = k K Up Up
keycode 46 = l L Right Right
keycode 29 = y Y Home Home
keycode 30 = u U Next Next
keycode 31 = i I Prior Prior
keycode 32 = o O End End
!行はコメント。物理キーボードでどのキーなのかをメモしている。
Alt_L => Mode Switch (3,4 列目を発動するために必要)
keycode 43 = h H Left Left であれば、Mode Switch + h で3つ目に指定している左矢印キーが発動する。4つ目は、Mode Switch + Shift + h。
Home を h の 4 列目に指定したら、うまく動かなかったので、現状にいたる
この Mode Switch はこのあと fcitx5 でも活躍する。
Ctrl_L => Alt_L
CapsLock => Ctrl_L
Alt_R => JISキーボードの変換
Alt は左手にしか存在しなくなる
この設定も全ては fcitx5 のため
手動であれば、xmodmap ~/.Xmodmapで設定を有効化できる。
ただしすでに起動しているアプリケーションに対しては、適用されていないため注意が必要。
IME 設定
fcitx5-mozc を使用している
https://gyazo.com/ee6abb13ce5670e72bb508d799b3b9dd
mac の 英数 とかなによる切り替えを実現するため、下記の設定にしている。
Xmodmap との組み合わせだからこそ出来た。素晴らしい。
※ 変換 = 物理キーボードの右 Alt、Arabic_switch = 物理キーボードの左 Alt
https://gyazo.com/2507be4d111ab39d6cbc17d872c7cde9
電源管理
まずはツール導入。
code:sh
yay -S tlp tlp-rdw linux518-acpi_call
sudo vim /etc/tlp.conf をし設定をする
下記をアンコメントし保存する
code:sh
START_CHARGE_THRESH_BAT0=75 # 75% 以下で充電開始
STOP_CHARGE_THRESH_BAT0=80 # 80% 以上で充電終了
サービスを起動する
code:sh
sudo systemctl enable tlp.service
sudo tlp start
指紋認証
まずは機器が対応しているかを lsusb して確認
私の場合は、Bus 003 Device 002: ID 06cb:00f9 Synaptics, Inc.が認証デバイスであった。
利用するアプリケーションである Fprint のサイト に対応デバイス一覧があり、そこに 06cb:00f9 があったため、Fprint を採用した。 code:sh
yay -S fprintd
fprintd-enroll をして、指紋を登録した。
スピーカー設定
YouTube を再生して、音が出ていないことに気づく。。
pulseaudio を導入した。再起動が必要。
code:sh
yay -S pulseaudio
さらっと書いているが、最初に再起動せず pulseaudio --start して音が出ず、原因がわからず小一時間ハマっていた。。
Vim インストール
最初から入っているのだが、+clipboard になっておらず、クリップボード共有ができなかった。
gvim を入れるだけで解決するのすごい。
code:sh
yay -R vim
yay -S gvim
感想
ArchWiki すごい。なんでも知ってるまである。
とは言いつつ、結構自分で調べないといけないことが多いので大変。
メーカー PC を作るのって、結構な労力がかかるものなんだなと、OS セットアップで学ぶことができた。多分。