ビルディング20
第二次世界大戦中に急仕上げで造られた「仮の」施設だったが、1998年まで使い続けられた
建物自体は突貫工事で設計思想なども抜きに造られたもので、複雑で非効率的な造りとなっており、かつ居住した研究者たちはそれぞれのメインストリームにおける異端者ばかり。彼らは建物を自分たちの思い通りに「勝手に」改造していった。MIT側も誰もそれを咎めなかった、というより関心がなかった。
建物で誰かに会いに行こうと思えば、複雑な道を探索しながら進まなければならないし、その途中でそれまで知らなかった驚きの研究者の成果物、それは研究対象だけでなく研究室そのものであるかもしれないが、を目の当たりにすることになる。研究者は個別の専門分野の垣根を超え、好奇心で繋がり、そこからインスピレーションが生まれ、面白い、新しい、思いもしなかったもののタマゴが世の中に登場することになる。 成果
検出器のプロトタイプが構築された