パターナリズム
強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益のためだとして、本人の意志は問わずに介入・干渉・支援すること
paternalism:父権主義、温情主義
語源はパトロン(後援者)の語源となったラテン語の pater(パテル、父)
同じ語源をもつ英語の「ペイトロナイズ(patronize )」では「〔人の〕上に立った態度を取る、〔店を〕ひいきにする、〔芸術家などを〕後援する」という意味
パターナリズムの類別
強いパターナリズム
個人に十分な判断能力、自己決定能力があっても介入・干渉がおこなわれる場合
弱いパターナリズム
個人に十分な判断能力、自己決定能力がなくて介入・干渉がおこなわれる場合
直接的パターナリズム
パターナリスティックにその義務を強制される者と、それによって保護される者が同一の場合
ヘルメット着用義務など
間接的パターナリズム
クーリングオフ制度など
パターナリズムの典型例
医者と患者(専門家と素人)
患者の自己決定権→インフォームド・コンセント
医者と患者の権力関係
医療父権主義、医療パターナリズム
国家と国民
有害図書や有害情報に対する表現規制
賭博禁止など
先進国と発展途上国
保護者と未成年
J.S.ミル『自由論』(1859年)の「侵害原理 harm principle」における議論には、今日のパターナリズム論に底通する論点が提示されている
参照:パターナリズム - Wikipedia
参照:パターナリズム | 看護師の用語辞典 | 看護roo!