ESD
ESDはEducation for Sustainable Developmentの略で「持続可能な開発のための教育」と訳されています。 今、世界には気候変動、生物多様性の喪失、資源の枯渇、貧困の拡大等人類の開発活動に起因する様々な問題があります。ESDとは、これらの現代社会の問題を自らの問題として主体的に捉え、人類が将来の世代にわたり恵み豊かな生活を確保できるよう、身近なところから取り組む(think globally, act locally)ことで、問題の解決につながる新たな価値観や行動等の変容をもたらし、持続可能な社会を実現していくことを目指して行う学習・教育活動です。 つまり、ESDは持続可能な社会の創り手を育む教育です。 https://gyazo.com/bec3797eccd4229eb4f3df9f196d7637
SDGsは、「誰一人取り残さない」社会の実現を目指して、2030年を期限とする包括的な17の目標及び169のターゲットにより構成されています。ESDは、このうち、目標4「すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯教育の機会を促進する」のターゲット4.7に位置付けられました。 一方で、ESDは、ターゲットの1つとして位置付けられているだけでなく、SDGsの17全ての目標の実現に寄与するものであることが第74回国連総会において確認されています。持続可能な社会の創り手を育成するESDは、持続可能な開発目標を達成するために不可欠である質の高い教育の実現に貢献するものとされています。
ESDで目指すこと
(1)持続可能な社会づくりを構成する「6つの視点」を軸にして、教員・生徒が持続可能な社会づくりに関わる課題を見出します。 持続可能な社会づくりの構成概念
(2)持続可能な社会づくりのための課題解決に必要な「7つの能力・態度」を身につけさせます。
ESDの視点に立った学習指導で重視する能力・態度
1. 批判的に考える力
2. 未来像を予測して計画を立てる力
3. 多面的・総合的に考える力
4. コミュニケーションを行う力
5. 他者と協力する力
6. つながりを尊重する態度
7. 進んで参加する態度
※出典:国立教育政策研究所「学校における持続可能な発展のための教育(ESD)に関する研究〔最終報告書〕」