NOISE 組織はなぜ判断を誤るのか?
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著者:
1934年生まれ、認知心理学者。プリンストン大学名誉教授。専門は意思決定論および行動経済学。2002年にはノーベル経済学賞を受賞。著書に『ダニエル・カーネマン 心理と経済を語る』、『ファスト&スロー――あなたの意思はどのように決まるか?』(早川書房刊)など。 フランスHEC経営大学院教授。25年にわたって、パリとニューヨークでマッキンゼー・アンド・カンパニーのシニア・パートナーを務めた。著書に『賢い人がなぜ決断を誤るのか?――意思決定をゆがめるバイアスと戦う方法』など。
1954年生まれ、ハーバード大学ロースクール教授。専門は憲法、法哲学、行動経済学など多岐におよぶ。オバマ政権では行政管理予算局の情報政策および規制政策担当官を務め、またバイデン政権では国土安全保障省の上級参事官に任命される。リチャード・セイラーとの共著『実践 行動経済学』は全米ベストセラーを記録。他の著書に『スター・ウォーズによると世界は』(早川書房刊)など。 ASIN: B09MK3D9RM
出版社: 早川書房 (2021/12/2)
発売日: 2021/12/2
目次
二種類のエラー
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第1部 ノイズを探せ(犯罪と刑罰;システムノイズ ほか)
1970年代に裁判官の量刑に疑義を呈した
裁判官による量刑のばらつきが非常に大きい
ひいきのチームが負けたあとは、勝った後に下される量刑よりも重い
暑い日の難民認定審査は、厳しくなる
法律はあっても、秩序がない
素朴実在論→他の人にも自分に見えている通りに世界が見えているという見方 「不一致の居心地の悪さ」
判断のあるところにノイズあり
1回限りの判断というものは、繰り返し行う判断がたまたま1回だけだったケースに過ぎない
第2部 ノイズを測るものさしは?(判断を要する問題;エラーの計測 ほか)
判断とは、一文ときには一言でまとめられるような結論を意味する
誤差方程式
バイアスを減らしても、それとも同じだっけドイツを減らしても、正確性に及ぼす効果は同じ
予測的判断のノイズを減らすのは効果的。このこの時バイアスが多いか少ないかは関係ない
正規分布であれば、バイアスと同じだけドイツが存在する
予測的判断においては、正確性が唯一の目標である
量刑のノイズ
現役裁判官に16件の事案についての量刑を決めてもらう実験 https://gyazo.com/93613b31284f1ac75b64dc5f5cca0d2c
量刑の平均は、7.0年
更生のためと考える裁判官は、刑期を短くする傾向があり、拘束や犯罪抑制のためのと考える裁判官は、長くする傾向がある。
保守的な裁判官ほど、刑期は重めになる
シシステムノイズの2乗=レベルノイズの2乗+パターンノイズの2乗
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機会ノイズ
個人内の一過性のばらつき(天気が良い、贔屓のチームが勝ったなど)
「群衆の知恵」効果
品評会での雄牛の体重を当たる
自分自身に2回同じ質問した場合に得られる生徒の向上は、第三者にセカンドオピニオンを求めた場合の10分の1程度である
同じ同じ人への2回目の質問を1回目から3週間受けたところ、第三者にセカンドオピニオンを求めた場合の3分の1程度まで精度が向上した
弁証法的自助努力
1回目を間違っていたと考え、別の観点から考え2回目を答える
機会ノイズの原因
気分に関する研究
気分が良い時には、バイアスの影響を受けやすい
被験者に5分ほどの楽しいビデオ見せ高揚した気分にしてからだと大男を落とすと答えた人が3倍に増えた。
道徳的価値観でさえ安直なビデオに左右される可能性
あなたは、いつも同じ人間ではない
記憶力のかなりの部分は、記憶を支配する内因性の神経処理の効率に左右される
社会的に影響のノイズ
片方は、自由に曲をダウンロード
片方も自由にダウンロードできるが、ダウンロード数を見ることができる
ある曲のダウンロード数が、たまたま増えるとその後は急激に伸びるが、最初につまづくとその後も伸び悩む
上位曲と下位曲のダウンロード数を逆転させてやると、逆転する
しかし、時間が経つと拮抗していく
初期の意見や判断に大方が影響されてしまう
各自が独自の判断の総体であれば、ある程度群衆の知恵になるが、お互いの意見が可視化されると総体で間違う可能性が高い
情報カスケード
大勢の人が順番に前の人の選択情報を参照しながら判断する場合に、自分自身の持つ情報に基づかず、多数派の選択肢を選ぶ傾向のこと
第3部 予測的判断のノイズ(人間の判断とモデル;ルールとノイズ ほか)
第4部 ノイズはなぜ起きるのか(ヒューリスティクス、バイアス、ノイズ;レベル合わせ ほか)