レベルK思考
Kというのは、相手の戦略を何段階まで読んだ上で自分の戦略を決めるかという数を示す
ただ純粋に目の前の合理性だけを見て戦略を決めるのがK=0の思考。相手(あるいは自分以外の皆)がK=0で思考していることを読んだ上で、それなら自分はこうした方が得策だと決めるのがK=1の思考。さらに、皆がK=1の思考くらいはしてくるだろうと踏んで、さらにその上で自分はどうするか決めるのがK=2の思考
このコンテストで読者は、0~100の間の整数を1つ選ぶように求められ、全参加者が選択した数字の平均値に3分の2をかけた値に最も近い数字を書いた人が勝者であると決められました。たとえば、全員が書いた数字の平均が60だった場合、40を書いた人が勝者ということです。
コンテストは1,000人以上の人が参加しましたが、選ばれた数の平均は18.91であり、勝者は13を選んだ人でした。他に選ばれた数字で多かったのは0、1、22、33でした。先ほど申し上げた通り、0と1はナッシュ均衡の値であり、22はK=1の思考レベル、33はK=0の思考レベルの人が選ぶ数字であり、一方でwinning numberであった13はK=2の思考レベルで選ぶ数字に近いものです。 このコンテストにおける勝者は、Kレベル思考を極限まで重ねてナッシュ均衡に到達した人ではなく、K=1くらいの思考をする人が多いであろうことを察し、K=2くらいの思考レベルで立ち止まるセンスを持った人だった
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