ミー散乱
光の波長程度以上の大きさの球形の粒子による光の散乱現象
粒子のサイズが非常に大きくなると、ミー散乱と幾何光学の二つの手法による計算結果が類似するようになる。
波長に対して粒子(散乱体)が大きい場合は回折散乱が、光の波長の1/10以下になるとレイリー散乱が適用
ミー散乱では、光が粒子によって散乱される際に前方方向(光の進行方向)への散乱が特に強くなる。これは、散乱を引き起こす粒子のサイズが光の波長と同程度かそれ以上の場合、光が大きく偏向されにくく、進行方向に多くの光が集中するため。
この特性により、霧や煙の中では遠くの光がぼんやりと見えたり、視界がかすんだりする現象が起こる
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ミー散乱の例
雲が白く見える理由
雲を構成する水滴の大きさは可視光の波長よりも大きいため、すべての波長の光が均等に散乱されます。その結果、雲は白く見えます。
霧や煙の見え方
霧や煙の粒子も光を均等に散乱するため、視界がぼやけたり白っぽく見えたりします。
夕焼け時の太陽の見え方
夕方の低い太陽は、レイリー散乱によって青色成分が取り除かれた後、ミー散乱によって残った光が拡散し、赤みがかった太陽として見えます。
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