テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。
https://m.media-amazon.com/images/I/917FmXA-JsL._SY522_.jpg
著者: ヤニス・バルファキス, 斎藤幸平, 関美和
(集英社シリーズ・コモン) (集英社学芸単行本)
ASIN ‏ : ‎ B0DY193VPH
出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2025/2/26)
発売日 ‏ : ‎ 2025/2/26
目次
第一章 ヘシオドスのぼやき
第二章 資本主義のメタモルフォーゼ
テクノストラクチャー
エジソンの交流電源による象の感電死
ニューディール政策
プレストンウッズ体制:ドルとギリシャ通貨の固定相場制→そして、崩壊
ニクソン・ショックの後
人類の総収入
2002年:50兆ドル
2007年:75兆ドル
金融市場:750兆ドルへ
グローバル・ミノタウロス
1970年代以降の米国資本主義が、金融システムを通じて世界中から富を吸い上げる構造を、古代ギリシャ神話の怪物「ミノタウロス」に例えた概念
ニクソン・ショック以降に米ドルが基軸通貨であることに乗じて、日本のような貿易黒字国から経常赤字のアメリカへ資金を還流させる仕組みを説明するもの
負のトレードオフ: ミノタウロス(米国)に貢ぎ物を強要された古代アテネのように、米国は経済的な利益を世界に求める
世界中からの資金吸い上げ: ドルを基軸通貨とするシステムを利用し、ウォール街で投資や金融商品、融資に形を変えて世界中の資本をアメリカに引き込む仕組み
金融化: この仕組みは金融化を促進し、金融部門が私的なマネーを創出する役割を果たし、富裕層の富を増やす役割を担う
第三章 クラウド資本
第四章 クラウド領主の登場と利潤の終焉
第五章 ひとことで言い表すと?
第六章 新たな冷戦――テクノ封建制のグローバルなインパクト
第七章 テクノ封建制からの脱却
解説 日本はデジタル植民地になる(斎藤幸平)