2020S 法1 の簡単な記録
以下のようなメモを作成する機会がありましたので、ここに残しておきます。
2020文科一類法1(白石忠志)
2020文科一類法1(白石忠志)
2020-04-08 試行1
文字通りの試行。緊急事態宣言の直後ということもあり、少し、特定インフルエンザ等対策特別措置法を話題にした。
2020-04-15 試行2
試行に留め、中身に入らないように、という教養学部のご指示もあり、駒場時代からの友人である弁護士井上聡さんにゲストになってもらい雑談をし、学生からの多数の質問に答えた。
2020-04-22 導入
本格開始ということで事務的連絡を改めてしたあと、競争法における立法・行政・司法・国際関係のせめぎ合いを描いた英語文献の日本語訳を予習資料とした講義・質疑応答を行った。次回に備え、法改正の手順についても説明した。
2020-04-29 立法・行政1
「オンライン授業と著作権」を素材とし、改正を解説する予習資料や、前日から施行された著作権法35条(条文の読み方、資料の探し方、等)について、講義・質疑応答を行った。
2020-05-13 立法・行政2
法令の改正について、チケット不正転売禁止法・マスク転売禁止政令を素材として、さらに講義・質疑応答を行った。検察庁法について質問が一定数あったので、「一般法と特別法」の話として、若干の解説をした。
2020-05-20 立法・行政3
前半は公正取引委員会を例として行政官庁の諸活動について解説し、後半は公正取引委員会職員の鈴木健太さんにゲストとなってもらい質疑応答を行った。
2020-05-27 司法1
興津征雄「法学の出発点としての条文」法学教室451号と、「忘れられる権利」に関連する最高裁決定とを予習資料として、最高裁の判決(決定)の読み方等に関する講義・質疑応答を行った。
2020-06-03 司法2
藤田宙靖「[講演録]最高裁判例とは何か」横浜法学22巻3号を予習資料として、講義・質疑応答を行った。また、法学特有の思考形式として、「立証責任」の解説をした(前回の「忘れられる権利」最高裁決定を素材として)。
2020-06-10 国内法と国際法1
序盤は、次回の前振りとして、独禁法の国際的適用が問題となったブラウン管事件の事案説明をした。残りの時間は、東大法曹会が派遣する弁護士2名(金塚彩乃さん・須田洋平さん)からご講演をいただくことになっていたので、それに充てた。
2020-06-17 国内法と国際法2
前回序盤に引き続き、独禁法の国際的適用が問題となったブラウン管事件最高裁判決を素材とし、同じ事件の東京高裁判決とも比較しながら、講義・質疑応答を行った。また、岩沢雄司『国際法』の管轄権の部分も予習資料とし、国内法と国際法の関係について講義・質疑応答を行った。
2020-06-24 外国法
前半は、樋口範雄『はじめてのアメリカ法』1〜7頁を予習資料とし、外国法を学ぶということについて簡単な講義・質疑応答を行った(後半の時間を確保するため簡単で入りやすいものにした)。後半は、法学部のヴァンドゥワラ教授をゲストとし、欧州委員会での仕事や、なぜ日本法に興味を持っているのか、法学を学ぶ意義、外国法を学ぶ意義、などについて語ってもらい、質疑応答を行った。
2020-07-01 過去・現在・未来1
前半は、横田明美「ロボット・AIの行政規制」(『ロボット・AIと法』)を素材として、新たな問題に対応することとこれまでの法を的確に学ぶことについて講義を行った。後半は著者の横田さん本人のご希望によりドイツから参加していただき、学生との質疑応答を行った。
2020-07-08 過去・現在・未来2
前半は、三ケ月章『法学入門』のうち明治以降の歴史を扱った部分やこれからの若者に期待した部分を抜粋して予習資料とし、さらに、三ケ月先生の若者への期待を体現したかのような活躍をしているシンガポール在住弁護士宇野伸太郎さんのエッセイも予習資料とし、講義・質疑応答を行った。宇野さん本人のご希望により、シンガポールから聴講してくださるということだったので、ご発言もお願いしたところ、日本の法学は世界に誇るべき内容を持っており、もっと積極的に国際貢献を意識すべきである旨の講話をいただいた。