2020-07-01の課題について
課題
社会通念上は適切でないとされる行為ではあるが、当該行為を行ったからといって制裁等の不利益な措置を受けるわけではない、という例を、身近なものでもよいので、一つ示してください。また、その例においてそのような現象が生じているのは「なぜ」であると考えられるかを簡潔に説明してください。法令における例でも結構ですが、身近なルールにおける例でも結構です。
(例の良し悪しより、文章として明瞭に伝わるものであるかどうかを重視します。)
(全体で210字程度を標準と考えていますが、字数には厳格にはこだわりません。)
解答例
緊急事態宣言のもとで、スーパーマーケットに買い物に行く際には一家で1名のみが行くのが望ましいと言われたが、複数名で行ったとしても罰則その他の法的不利益はなかった。これは、新型コロナウイルス感染拡大防止と個人の自由との調和を図り、最低限の生活を営むことを萎縮させないためのものであったと考えられる。
コメント
解答のなかには、「社会通念と法令違反のズレ」を指摘するものもあれば、「法令違反と実態の取締りのズレ」を指摘するものもあり、「取締り」には当局の取締りだけでなく被害者による訴えを読み込むものもあり、興味深く拝見しています。例の良し悪しより、文章の明瞭性を重視するとあらかじめお伝えしており、内容的には幅広く許容して、有難く拝見しています。
「社会通念上」の意味の取り方も、いろいろであったようで、それ自体が興味深いものでした。多分、一部マスメディア等で不適切と言われるものを「社会通念上不適切」と位置付け、そういうものではあるが実は不適切ではない、という例を掲げて論ずるものもありました。これも、評価の観点からは、上記と同様、広く受け入れています。
(泉佐野市の事件で最高裁が「社会通念上節度を欠いていた」と言ったように、通常、「社会通念上」という言葉は、広く受け入れられている社会規範を指します。)
質問
question.icon賭博についてですが、競馬や競輪は大丈夫で野球賭博などがダメな理由は何でしょうか。
shiraishi.icon法令に定めがあり、かつ、その範囲のものとなっているかどうか、ということではないでしょうか。