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本文
常に私は嘘吐きである。此の手記も虚構である。冒頭にこのような忠告は無作法だが理由がある。私は此処に過去の犯行を記録した。其のことについて読者に騒ぎたてられると面倒だから忠告したのだ。犯罪とは殺人である、しかし、手記の中心に殺人はない、数十年かけて考えたことを、自分の生涯と絡めながら発表したい、其れが動機であり、殺人自体を伝えたいのではない、だから、当手記は決して『殺人鬼の手記』ではないのである。
重要なので全文引用する。
キーワード
嘘吐き, 虚構, 殺人, 思想, 告白
関連する断片
この断片は、作中全ての断片に関連する。
考察