2019年度後期 国際農業論
世話人の武藤先生のもとで,8~9回を担当します.シラバスは武藤先生の編集です.全体で15,16回です.
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授業の概要
現在,市場経済のグローバリゼーションの中で,農業は市場経済の論理だけで編成されるものになりつつあるのだろうか.わが国は「世界の多様な農業の共存」をめざしており,この課題への挑戦が求められている.本授業は,農業と食料について関連づけて学ぶ.また,食味官能試験の体験,ワークショップの演習などを取り入れる.
授業の目的
「農業をどう捉えるか」,農が人間の生命の持続と人間の生存の問題に直接かかわっているかの認識を新たにし,農業と食料を結びつけて考える.
全体状況を把握するマクロ的な視点,人々の生活にもっと接近したミクロ的な視点から,農業と社会との関係を把握する視点を深める.
到達目標 学習・教育到達目標
(工学部JABEE基準)
1)食料需給についてマクロ的な視点で説明できる.
2)農業の現場における現状の課題を考察できる.
3)農業を森林や生態系のなかに位置づけて考察できる.
4)コメの需給や食味試験の概要を説明できる.
5)農村開発の課題を整理しプロジェクトを構築できる.
6)イノベーションの普及過程について合理的に説明できる
成績評価の方法と基準
出席と小クイズ,提出課題,定期試験の結果を総合して評価する.
授業計画並びに授業及び学習の方法
1.オリエンテーション
食糧需給
2.人口増加・経済成長と食料問題(亀山)
3.先進国の農業と発展途上国の農業(亀山)
4.穀物生産・消費・貿易 (亀山) 
5.食料問題と研究開発(亀山)
6.作物としてのコメ、コメの食味官能試験(杉田)
#6杉田先生と#7亀山の交換
環境と生態系
7.欧米と日本の農法(亀山)
8.世界の森林資源:利用と環境保全(片山)
比較農業論
9.世界の多様な農業の共存に向けて(亀山)
10.生態適応型伝統農業の多様性(亀山)
農村開発
11.西洋経済の構造変化と新制度経済学(亀山)
12.イノベーション普及論その1(武藤)
13.イノベーション普及論その2(武藤)
14.農村開発に関する農村マネジメント(亀山,武藤)
15.まとめ
教科書・参考書等
教科書:授業において適宜紹介する.
参考書:
東京大学農学部編,農学教養ライブラリー4 『人口と食糧』,朝倉書店,1998年.
野田公夫編『生物資源問題と世界』,京都大学学術出版会,2007年.
末原達郎『人間にとって農業とは何か』,世界思想社,2004年.
高谷好一『多文明共存時代の農業』,農文協,2002年.
水野和夫・川島博之『世界史の中の資本主義,エネルギー,食料,国家はどうなるか』,東洋経済新報社,2013年.
山田三郎監修『食料需給と経済発展の諸相』,筑波書房,2008年.
川島博之『世界の食料生産とバイオマスエネルギー』,東京大学出版会,2008年.
エベレット・ロジャース(三藤利雄訳)『イノベーションの普及』,翔泳社,2007年.
#担当授業、過去5年
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