プロパーって何ですか?
はじめに
特定の個人に向けてつくった内容です。
制御系の授業で、授業資料外の補足として『プロパーな系』について説明がありました。
可能な限り不足のないように努めましたが、不備があっても許してね♪
プロパーの意味
独特であること。固有であるさま。特有。本来。
right,correct,fiting,suitable
proper;適切という意(東京電機大学出版局 「制御工学の心-古典制御編-」より)
プロパーな系
伝達関数の特徴のこと
伝達関数は一般的には以下のような分母分子に多項式があるような形で示される。
$ G(s) = \frac{s + 2}{s^2 + 2s +10}
ここでプロパーかどうかの判定は分母分子の多項式のそれぞれの次数に依ります。(上の式なら、分母:2次式,分子1次式)
プロパーと次数
さて、次数が何故に関係するのか?
これは伝達関数の安定性を考慮する必要があるからです。
安定じゃない?
伝達関数の分母式が0になると伝達関数の値は∞となり、過度特性を表す『極』とよばれる点となります。
伝達関数の分子式が0になると伝達関数の値は0となり、伝達しなくなる『零点』とよばれる点となります。(ここ微妙)
このことから、伝達関数として安定している(伝達関数として伝達する機能があるか)状況を示すために、分母式の次数をn、分子式の次数をmとして、$ n \ge mの時に「プロパーである」とした。
厳密にプロパー
さて、零点の数が極の数より大きくないと、伝達関数が伝達しない状況になってしまうからプロパーにしないといけないのは理解できただろうか。(私はいまいちよくわかんない)
でも、$ n > mの時はいいの?
確かに極が多いのはいいのと思うだろう。
でも、本議題はプロパーかどうかっていう話なので、伝達関数として過度特性を示しはするが、伝達はするので$ n > mでもプロパーであるといっていだろう。
ここで、それを区別するために、$ n>mであることを「厳密にプロパー」とした。
補足
調べてる最中に知ったが、プロパーでない(つまり、$ n < m)の時を「インプロパー」と云うらしい。
参考文献
足立修一 (2021) 『制御工学のこころ-古典制御編-』 東京電機大学出版局
宮崎道雄 (2009) 『システム制御Ⅱ』 オーム社
https://gyazo.com/4031bb41108a1756d5556efc02346660記述日:2022年05月19日05:32https://gyazo.com/0902b55512d817b36596c44228e2d840 https://twitter.com/intent/tweet?text=%E3%81%B2%E3%82%86%E3%81%86%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AEScrapbox%E3%81%AE%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%82%92%E5%85%B1%E6%9C%89%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82%0D%0Ahttps://scrapbox.io/hiyu-hajime/%25E3%2583%2597%25E3%2583%25AD%25E3%2583%2591%25E3%2583%25BC%25E3%2581%25A3%25E3%2581%25A6%25E4%25BD%2595%25E3%2581%25A7%25E3%2581%2599%25E3%2581%258B%25EF%25BC%259F