映画レビュー:レプリカズ
注意
本記事はジェフリー・ナックマノフ監督の映画「レプリカズ」の内容に触れています。映画を観る楽しみがなくならないように配慮はしますが、初見での観賞に不都合が生じる可能性があります。その点に留意しながらお読み下さい。
発端
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ あ あ あ あ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ジョン・ウィックが面白んじゃ〜 最強の殺し屋がギャング相手にドンパチするぅ〜Foo〜
もうね、技の冴えがねいいね。ストーリーとかもいいんだろうけど…やっぱり身体は闘争を求めるんよね。
あ゛あ゛〜キアヌ・リーブスの戦いをもっとみたいんじゃ〜
紹介
レプリカズはキアヌ・リーブス主演のSFスリラー映画。(wikiもあるよ) ストーリーは次のあらすじを見てもらうとして、結論として主人公は本格的には戦わないよ。
寧ろ、人間の倫理観との戦いみたいな感じだよ。
正直、物語として観るなら学生が書いた小説みたいな印象を受けたよ。
私は映画の関係者じゃないので撮影技術については、しっかりした良識があるわけじゃないけど、観る分には特に酷いと思った所はない。
本作の評価は割りと低い。これは酷いとかではない。あくまで「割りと低い」程度。映画として完成はしているし、物語として破綻しているわけでもない。ただ、単純に面白みに欠ける。
じゃあ、なんでこの映画を紹介するのか…それは私がこの映画の一部を評価しているから。
あらすじ
神経科学者ウィリアム・フォスターは人間の意識をコンピュータに移す実験を今にも成功させようとしていた。しかし、突然の事故で家族4人を失ってしまい、タブーを犯す決断をする。彼は家族の身体をクローン化し、意識を移し替え、完璧なレプリカとして甦らせることに成功したのだ。ただし、彼らの記憶を少し改ざんして―。家族と幸せな日々を送ろうとするウィリアムだが、研究を狙う政府組織が、サンプルとして家族を奪おうと襲い掛かる。愛する家族のため、暴走した科学者の戦いが今、始まる!―――amazon videoより
倫理観
この映画はある実験から始まる。それはある種の死者蘇生であり…前置きはいいね。要はロボットに人間の脳内情報をマウントして実質的な死者蘇生をやろうというSF映画御用達のロボット蘇生を実現しようとしている。そんな研究をしているのが、主人公のウィリアム・フォスター。
ウィリアムは妻と2人の娘と1人息子の5人家族で、上司に進捗いびりされながら生活していた。
で、なんやかんやで自分以外の家族が全員死んだ。
ウィリアムは未だ完成しない自身の研究と人間クローンの研究仲間の協力のもと、完全な死者蘇生を目指す。
しかし、ここで問題が、なんとクローンの作れるのが3体まで。だれを諦めるのか決断を迫られるウィリアム。
倫理問題ポイント1
死者蘇生。作中では言及こそされたが、そこまで深堀されなかった点。私はこの時の主人公の決断の仕方には疑問を持っている。
「助けられるなら助けなければ」というようなスタンスで進んでいくんだが、私的にはそれは「傲慢」であるように見受けられる。確かに一般論であれば「生きたい」のは道理だ。しかし、個人に寄れば自分の肉体じゃない似たような身体で生きることに抵抗がある人もいるだろう。
とは、言ったものの死者に意思を確認する術もないので、私としても蘇生させるのは変わらないが、自身の「傲慢さ」を把握した上で行うべきだと私は考える。
倫理問題ポイント2
命の選別。妻と娘2人と息子の4人から誰を救うか、もとい誰を見捨てるか。これは作中で1番の見所であり、だからこそ、サクッと終わってしまったのが哀しい。
無論、切羽詰まったような状況だからこその緊迫感と焦燥感なのだが。個人的には家族個々人への今までの思い出、良いこともあったが、それを覆しかねないような悪いこと。それらが頭の中でぐるぐる廻り廻り、苦悩し涙し懺悔し決断する。そんなキアヌ・リーブスも見たかった。
因みに作中では無難ではあるがくじ引きという1番なんとも云えない手法で決めていた。確かに、無難であるが…現実に即している感じもするんだけど…もう少し科学者らしく理論的に決断して欲しかった。
技術
正味、技術的にそこまでおぉ!!ってなるものはなかったんだけど、従来の手法の問題点は個人的には未だなかった認識なので好感を持っている。
簡潔に云うと、脳に自己データはしっかりと入っているが、実際に脳として機能した場合に肉体がないから恐怖し、自傷ひいては自己破壊を行う。
肉体からのフィードバック。これは確かに重要だ。死んだと思って目を開けたら、視界内で自分の思い通りに動くロボットアームが動くだけで、自分の体の感覚がない。これはパニックになりますねぇ〜。
我々、ヒトは普段意識しないだけで無数の神経が体にあり、触れているもの、身体の動かしたときの皮膚同士の摩擦、呼吸の時の微小な運動、これら全てが急になくなる。
これに似たものを感じたいなら無音の部屋などが近いかもしれない。普段聞こえている様々な微細音が急に聞こえなくなる。この空間は異質なんだ理解させられる、あの感覚が自身の身体に訪れる。
この考え方は、人間由来の意識を搭載したロボットには重要な観点だと私は考える。
まとめ
上記で散々酷評してしまったように思うが、観て後悔するような作品ではないし、AmazonPrimeで見れるし(2022_06_19現在)、未来感のある技術は見てて興奮するし、特に題材は良いと思うから他人と観て、意見を交換するのが楽しい映画だと私は思う。
https://gyazo.com/4031bb41108a1756d5556efc02346660記述日:2022年06月19日04:49https://gyazo.com/0902b55512d817b36596c44228e2d840 https://twitter.com/intent/tweet?text=%E3%81%B2%E3%82%86%E3%81%86%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AEScrapbox%E3%81%AE%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%82%92%E5%85%B1%E6%9C%89%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82%0D%0Ahttps://scrapbox.io/hiyu-hajime/%25E6%2598%25A0%25E7%2594%25BB%25E3%2583%25AC%25E3%2583%2593%25E3%2583%25A5%25E3%2583%25BC:%25E3%2583%25AC%25E3%2583%2597%25E3%2583%25AA%25E3%2582%25AB%25E3%2582%25BA