贈与
昔の贈与経済的考えと、今風の適量経済的考えの違いっぽくみえる。
贈与経済では、自分で消費しきれない余剰をどんどん周りに配る。すると、信用を得られて関係性を作れる。お歳暮とか、送りつけ文化は余剰の活用。だから相手が使い切れないことには何も思わない。無駄にしてもいい。罪悪感を抱くことにも意味が分からない。相手の承認を取ることなく送りつけるから、承認プロセスもなく、非常に素早く信用関係を作り上げることができる。
今の60-80世代が、子どもや孫に対して、食べられない量をおくるのも似ている。
ところが、最近では適量に価値観を置く人達が増えている。この人達を助けたり、贈り物をしようにも承認プロセスが必要になる。送りつけるお歳暮よりも、カタログギフトが喜ばれる。
丁寧な承認プロセスが必要なため、信用関係を生み出す取引コストが高い。つまり、余剰を持つ人達にとって面倒な人達。
「持てる者はますます富み、持たざる者はさらに失う」の現代版かな。※ここの持てる物とは余剰資源を有するもの。