状況的認知
状況的認知は、人間は、外界との相互作用の行為可能性についての直接知覚(direct perception)を通して外界を知り、意味づけるという、現象学的哲学の中心的な洞察から強い影響を受けている(Gibson, 1977)。現象学者(phenomenologists)は、知覚や表象は、外界についての(about the world)内的心的表象としてではなく、外界との(with the world)インタラクションの中に存在すると論じる(Dreyfus, 2002)。
状況的認知は、抽象的で経験から切り離された(amodal)、世界に明確に位置づけられない記号システムからなる計算プロセスや構造に重きを置く認知モデルを否定する。
状況的認知の視点は、認知的行動が身体化され、状況に埋め込まれ、そして拡張されると考えている。
身体化認知(embodied cognition)
埋め込まれた認知(embedded cognition)
分散認知(distributed cognition)
拡張的認知(extended cognition)
出典
S.『学習科学ハンドブック 第二版 第1巻: 基礎/方法論』