未解決化unsolve
未解決化unsolve
ひとたび解かれた問題が、そのままであることはまれである。条件変化がひとたびは解決されたはずの問題を非解決させる傾向を持つ。
*非解決 unsolveの造語。解決の反対で、解決状態から問題状態になってしまうこと
賢い問題解決者は常に過去の問題に対する解決策を監視し、それが彼の期待通りにいっているかどうかをも確認する。もしそうでなければ、彼はなぜそうなったのかを見つけ、修正する。
解かれたままでとどまっている問題は、しばしば新しい問題を生み出す。例えば、仕事場へ行くのに不自由を感じている人は自動車を購入することで解決するかもしれないが、車を所有することは新たなあらゆる種類の問題、例えば保険に加入する、修理をする、駐車場をさがすといった、を生みだすであろう。それゆえ、賢い問題解決者は以前に出した解決策を監視するだけでなく、何も予防策を講じないために起こってしまった、あるいは起こるであろう新しい問題を見つけようと緊張し、常に身のまわりを見渡すであろう。
問題は解かれたままにとどまってはおらず、しかも解決策は新しい問題を生みだすので、問題解決システムには単に問題を解決する能力のみが必要とされるだけでなく、適用された解決策を維持し、あるいは制御する能力と、次の問題が起こる時あるいは起こる前にそれを発見する能力が必要とされる。これらの機能に加えて、問題解決システムにはこのような機能を果たすために必要とされる情報を提供することができなければならない。
問題解決にはシステムが必要である。何となれば、上にあげた3つの大事な機能ー問題を解決すること、解決策を制御すること、問題を見つけたり予期することーと、加えて、これらを支える情報機能が相互に依存し合っているからである。それゆえ、これらの相互関係がうまく設計され、そして組織化されていればいるほど、問題解決も効果的になされる。
大きな組織体の問題解決システムは、それぞれが違った機能やサブ機能を果たす数多くの異なるグループから成っている。しかし、個人の問題解決者においてもこれらの機能のそれぞれを全部備えていなければならない。
出典