探索
「いやぁ、ダメなものを片っ端から潰していく感じですよ。これはダメだった、これもダメだったっていう作業ですね。これもAIの影響なんですけど、新しいものはダメなものばっかりですからね(笑)。可能性を絞り込む? うーん、ダメな手を見つけていくことの繰り返しですね。ずっとそうなんですよ、ずっと……。
AIの手をどこまで受け入れるか、その見極めが難しいんです。自分とソフトの考えが違うだけでなく、ソフトによっても提示される手は違う。仮に同じソフトでも、10分で出した結論と1時間かけて出した結論が違うので、絶対的に何が正しいかわからないことが多い。何を信じていいかよくわからないんです、本当に……」
こちらが言葉を継げないでいると、「まあでも」と気を取り直したように続けた。
「ダメだったものも一応やってみたことにそれなりの価値があると信じて、前に進んで行くしかないのかなというところですね」
<藤井聡太王将に挑戦>羽生善治52歳に聞いた、“人生初負け越し”の昨季は「実験の1年」だったのか?「リスクを取らないと長期的にはいい形にならない」
羽生善治は藤井聡太20歳の将棋をどう見ている? 「棋譜を見れば伝わってきます」「32歳差ですか。だいぶ離れてはいますけど…」
進捗と探索
ゴールへの到達という進捗の観点から見れば、探索行為は進展を遅くするように見える
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