抽象化
抽象化
しかし、現代の生活で思考の「レンジ(幅)」が必要なのは真実だ。思考の幅があることによって、遠く離れた領域やアイデアが結びつく。ルリヤはこうした結びつきによる「カテゴリー分け」の思考について研究し、フリンはのちにこれを「科学のメガネ」と称した。その考え方は「非常に柔軟だ」とルリヤは記す。「テーマは一つの特性から別の特性へと容易にシフトし、適切なカテゴリーを構築する。対象物を実態(動物、花、道具)で分類したり、材料(木、金属、ガラス)、あるいは大きさ(大きい、小さい)で分類したりする。一つのカテゴリーから別のカテゴリーへと自由に動ける能力は、『抽象的な思考』の大きな特徴である」