情報通信技術の自動化と情報化、二段階効果
情報システム
作業の自動化
意思決定の質の向上に向けた情報提供の「情報化」
自動化と情報課が組織に与える影響はきわめて対照的であり、自動化は仕事を代替して人間の判断に依存する部分を減らし、管理を強化する可能性があるのに対して、情報課は技術とユーザーのダイナミックな関係を促し、自発的な参画をもたらす可能性が高い
知的技術の2つの顔 (Zuboff, 1985,1988)
table:経営情報論 情報通信技術の2面的効果
従属の効果 参画の効果
モニタリングと管理 権限と情報を分散させ、自主管理を促進
ルーティン化と調整 自主裁量の余地を与え技術革新を促進
無人格化 豊かなコミュニケーションの促進
個人の知識の奪取 学習意欲促進
個人への依存の低減 個人のスキルの重要性と、自発的やる気の増大
出所 Walton , 1989 邦訳1993『システム構築と組織整合』
二段階効果
第一段階
生産性や効率性の向上など予測可能な技術的効果
第二段階
社会システム上の変化
社会システム上の変化
人々の行動や考え方が変化してしまった後で、その変化が考えなおされるようになったときに現れること。第2段階の効果はそれ自体、社会や組織から影響を受けたり影響を与えたりしており、これを活用している人間自身も技術の設計と方向性を作り出すことで第2段階の変化に影響を与えていることが明らかにされている。