反論避け
事実なので
意見の最後に「改善をつづけていくことが大事」のような、同意するしかないセリフを付けることがある。これは相手からの反論を封じるテクニック。なにかの意見は仮説であり、それは検証する必要がある。それを封じる癖はヤバい。これが文化になってる組織もヤバい。
プレゼンテーションの最後に、自分のアイデアや意見を話した直後に、「コミュニケーションを円滑にすることが大事」「改善をつづけることが大事」みたいなことを添えてしまうのは本当にマズい。反論避け、検証避けになってる。
本当に仮説検証が身についているなら、自分のアイデアや意見が検証可能のように表現する必要がある。相手からの検証受け入れ可能性の高い会話が、チームの中でも起きていることが大事。ぐんぐんスキルが伸びるチームはこれが当たり前になってる。「良くしていこう」という反論避け語がほんと少ない。
「良くしていこう」という言葉や意思はかまわなくて、反論を避けようとして意見の後についつい付け加えてしまうことがマズいって話。耳触りの良い言葉を付け加えることで、自分の主張の自信のなさを覆い隠したり、無理矢理意見を通そうとするのがマズいって話。
良い感じを無理矢理作ろうとしていないか
「○○思考という方法をやりましょう! コミュニケーションを良くしていきましょう」
反論避け語、PMF直後のプロダクト組織をめちゃくちゃ蝕んでく。良い感じを無理矢理作ろうとする人を採用しちゃうと、人間関係はいい感じだけど、未検証なままの提案がどんどん組織の中を埋め尽くすようになる。
人間関係をほがらかな状態にしつづけることは重要だけど、プロダクトマネジメントで、そういう人を意思決定にすると悲惨。人間関係はいいけど、プロダクトが残念。顧客のアウトカムは減り、受注件数は減り、「ここでは良い経験は積めない」と優秀な人から退職。
プロダクトマネジメントの責務を担っているのに、仲の良い人間関係造りばかりをやってしまう「みんなから好かれるいい人」。ほんとありがちなアンチパターン。衛生要因だけでは競合優位性にはならないです。業界が劣悪すぎて、社内の雰囲気がホワイトなだけで優秀な人が集まるみたいな特異な環境なら別だけど。
サッカーといったスポーツにおける、趣味とプロとの温度差に近いかなと思います。アマがプロの真剣さに怖くなってしまう見たいな。「仲の良い人間関係の中で過ごしたい」という価値感と、「怒ってるんじゃなくて、真剣にプレイして、思い切り楽しみたいんだ」って価値感のすれ違いみたいな。
PMF後、特に何もしていなくても続けているだけで売上が上がり続けるボーナスステージで起こるとヤバい。
・コミュニケーションを円滑にするのが大事
・改善をつづけるのが大事
・問題を解決しつづけていきましょう
反論避け避け
「さまざまな組織をよくしていく方法があるにもかかわらず、なぜ○○に注力しようとしたのか、その仮説について聞かせてもらいたい」と聞く。バグったら、反論避け語だった可能性がある。本当に考え抜いているなら様々な解像度の高い話が出てくる。
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ミッション/ビジョン/バリューとか、WHYとかも。そのミッション、どれくらい価値があるのかを検証しようとしたプロダクトマネージャー、検証しているのはごく僅かだったり