一般システム理論
歴史
複雑性の科学と社会システム理論
参考
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一般システム理論
インプット・アウトプット型の第一世代システムから、自己組織化の第二世代システムを経て、自己制作(オートポイエーシス)の第三世代システムへと理論的枠組みが発展している。要素自体を自己制作する第三世代システムがチーム強化の鍵となる。
戦後何年かの間に、物理的、生物的、あるいは社会的なシステムのそれぞれの固有の特性をこえて、それらのシステムのすべてに適用できる「一般システム論」を開発せんとする試みが、数多くなされてた 5)。その意図はたしかに壮大なものであるが、そのように多種多様なシステムが、なんらかの重要な特性を共有しているとは、ほとんど期待できないように思われる。比喩や類推は、役に立つこともあるが、誤解をもたらすこともある。すべては、その比喩のとらえる類似性が意味深いものであるか、それとも表面的なものにすぎないか、にかかっている。
「一般システム論」はあまりにも野心的であるにしても、多種にわたる複雑系に共通する特性を探求することは、まったく無駄なことでもなかろう。一般にサイバネティクスの名で知られている考え方は、1つの理論ではないにしても、広範囲に適用されて成果をあげてきた1つの観点であることはたしかであろう。適応的システムの行動をフィードバックやホメオステイシスの概念でとらえたり、またその適応性を選択的な情報の理論で分析することは、ともに有用であった。フィードバックや情報の概念は、ちょうど進化とか、相対主義とか、公理的方法とか、操作主義とかいった考え方と同じように、広範な状況をとらえるための1つの準拠枠を与えてくれる。