レビュー
募集
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バイアス
日本人はレビューですぐ低評価をつけたりおかしなクレームを入れてくるので、他の国から避けられがちになっている?
Steamで配信されている作品に投稿されたレビューを1316作分調査し、本当に日本人が悪評をたくさんつけるクソマナー野郎なのか確かめました。
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ファミ通では40点なのに、Amazonなどでは酷評され、レビューメディアとしての評価が地に落ちた
【朗報】ファミ通レビューのジョジョ40点満点の真相が明らかに!
Amazonが偽レビューまみれの中国ブランド600超を追放したと発表
レビューの水増し
ダークネット上の格付けも、アマゾンやイェルプ[ローカルビジネスの口コミサイト]やトリップアドバイザーのようなサイトと同じように、ごまかしが可能だ。よくあるのは、「水増し」と呼ばれる手法だ。売り手が買い手を装って偽のアカウントから連続して薬物を購入する。すると本物らしき素晴らしいレビューが並ぶが、実は売り手自身が書き込んだものだ。政治家が自分で自分を褒める投書をするのに似ている。そのオンライン版だ。広告主もよくやっている。トリップアドバイザーはそうしたレビューによって毒されている。薬物の売人も同じだ。
ダークネットの「マーケティング」サービス業界も生まれ、売り手の評判を上げるために大絶賛のレビューや投稿をしてくれる販促ブローカーが現れた。「こんにちは! 僕の名前はMr420。大学で広報を専攻している少人数の学生グループです。あなたの商品やスレッドやリスティングをページのトップに上げるお手伝いをします」。アマゾンに偽のレビューを書き込むと本がタダでもらえるし、トリップアドバイザーにいいレビューを書き込むことを条件に割安に泊まらせてくれるホテルもある。Mr420のような人たちは、買い手になりすましてレビューを書き込み、ドラッグのサンプルをタダで手に入れる。売り手はそれを単なるブランド管理だと思っている。自分たちをよく見せるための手立てにすぎないと感じている。
偽レビューのせいでアマゾンの売上が下がるとは思えない。評価の高い商品なら、売上も上がるのでは? しかし、アマゾンは偽レビューがオンライン市場の信頼の土台を傷つけることを自覚し、偽レビューを排除しなければならないことがわかっていた。評価者とそのレビューを信頼できなければ、システム全体が崩壊する。
だが、どこに一線を引いたらいいのだろう? たとえば、わたしがこの本を100人の友人や仕事仲間に送って、売上の足しになるようにアマゾンにいいレビューを書き込んでほしいと頼んだとしよう。それはシステムを欺いていることになるのか、それともよくあるマーケティングなのか?
「ある程度のごまかしはあっても、不思議なことにそれは受け入れられているし問題にならない」と言うのはジェームズ・マーティンだ。「新参の売り手は、自分たちでレビューを書き込まなければ市場に入れない。プロフィールにレビューが1件もなければ、誰も寄り付かない。新参者にとっては商売をはじめるために偽レビューが必要なんだ」。それが市場というものだ。レビューのシステムに完璧はない。
レビューの殴り込み
ライバルが市場シェアを奪うために噓のレビューを書き込むこともある。薬物取引の場合、暴力や縄張りがなくなったら売人はどう競争するのだろう? ネット戦争をはじめるのだ。ライバルは偽アカウントの陰に隠れて、競争相手の評判を貶める。これが「殴り込み」と呼ばれる手法だ。よくあることで、手を染めた大学教授もいる。しかも、やり方が下手だった。
オーランド・フィグズ教授の例を見てみよう。フィグズは有名な歴史家で、8冊の著書があった。2010年、フィグズがアマゾンにライバル作家の本をこき下ろすコメントを書き込んでいたのが発覚した24。「オーランド-バークベック」と「ヒストリアン」という偽名で、ライバル作家の作品を「ごちゃごちゃ」で「上滑り」で「どうして出版されたのか疑問に思ってしまう類の本」と書き込んでいた(薬物の売人ならもっと上手な偽名を使うよう教授にアドバイスしていたはずだ)。フィグズは愚かにも同じ偽名で自分の著書を大絶賛していた。「美しい文章……読者を驚かせ、謙虚にし、高揚させる……すべての人への贈りもの」。偽の「ヒストリアン」はそう書き込んでいた。
偽レビューの検知
この種のレビュー検知ソフトが今後より正確になり、ますます普及していくことは間違いない。そうなれば、レビューへの信頼性も増すだろう。しかし、偽レビューに対抗するにはもうひとつ、単純な手段がある。口コミだ。薬物取引と連帯感のあるコミュニティとは一見結び付かないように思えるが、ダークネットには強いコミュニティ意識が存在し、そこには明確な規範とルールと文化がある。ユーザー同士はダークネットマーケットやレディットの掲示板で頻繁に情報を交換し、信頼できない売り手はそこで名指しされる。「この売り手を見ていたけど、数時間前までレビューがゼロだった。今見たら、すごい数のレビューがついていた」と書き込んだユーザーもいた。商品が届かなかったと訴えてしょっちゅう返金を求める買い手もまた、よく糾弾されている。
化学者を使ってダークネットの薬物をランダムに検査する、ダークネットマーケット(DNM)・アベンジャーズといったサイトもある。コミュニティの寄付で運営される、エナジーコントロールに、ユーザーはサンプルを送るだけでいい。ここで商品を検査し、結果はユーザーに送り返される。たとえば、もしLSDが薄められていたり、ヘロインにカーフェンタニル(きわめて強力な合成オピオイドで、死にいたることもある)のような危険物質が含まれていたら、その結果はDNMアベンジャーズのサイトに掲載され、その商品を売った売人の詳細も公開される。
すると、売り手と買い手の両方の側で詐欺師は比較的迅速に発見され追放される。「ダークネットは実は暗くない。数千という人が松たい明まつを掲げて、他人の行いを煌々と照らしている。ひとりの人間に頼らなくても、ダークネットコミュニティ全体の集合的な判断に頼ることができる」。ジェームズ・マーティンはそうきれいにまとめていた。