ビンジ・ウォッチング
ドラマを何話もつづけて見続ける行為
オンラインマガジン『スレート』に寄稿しているテレビ批評家ウィラ・パスキンは、ネットフリックスのドラマ『ラブ』のレビュー記事で、平凡な番組がビンジ・ウォッチングという「助け」によって魅力をもってしまうことを指摘している。『ラブ』は、ネットフリックスが制作したオリジナルの恋愛ドラマで、全10話が一気に配信された。
このドラマはビンジ・ウォッチングに助けられています。作品のクオリティがどれだけ低くても、一気に観るというスタイルのせいで、視聴者が登場人物に対して執着を感じるからです。一方的に話を聞かされているようなもので、話の内容が何であれ、とりあえず先が気になってきます。もし『ラブ』が週1回の放送なら、その先を観るか、もうやめてしまうか、自分で判断することでしょう。ところがネットフリックスが一気に2話でも3話でも観つづけやすくしているせいで、ついつい好奇心に流されて先へ進んでしまうのです。このバカな若者たちの交際がどう発展するか知っておこうという気になってしまいます。
ビンジ・ウォッチングは、たいした筋書きのない番組にも、勢いを与えます。気づいたら全話を観終わっているというわけです。