インキュベーション
NECは2021年5月18日、NECの先端技術を中核とする新事業創出を目的に設立したNEC Xの説明会を開催した。NEC Xはシリコンバレーの起業家や投資家のエコシステムを活用することで、これまでに3社の事業化に成功している。
井原氏は「現時点では50以上の技術シーズを確保して、その内、顧客発見に至ったのが23件、顧客実証を行うのが8件、事業化にたどりついたのが3件だ」と説明する。事業化した3社は因果分析ソフトウェアを開発するinguo.io、画像処理技術を用いた個体識別サービスを提供するGAZIRU、コード解析AI(人工知能)を応用してプログラムのバグを発見する支援ツールを提供するMetabobである。
NECの技術はシリコンバレーで花開く、シーズから起業を狙う「NEC X」
リコーが新規事業に必要だと考えて取り組む「1国3制度」とは、事業を3つに区分してそれぞれに合った制度で運営していくという考えだ。第1の制度では、コア事業を対象とし「コア事業にふさわしいルール・プロセス」で運営する。第2の制度では、社内で育てる新規事業を対象とし「社長直轄組織でこれまでのルールからは治外法権」で運営する。そして、第3の制度は、社内では十分に育てきれないと考えた事業で「社外へのカーブアウト」を行うというものだ。
リコー発スタートアップに見る、新規事業の育て方とアフターコロナのモノづくり
https://gyazo.com/ef33f9f6fe604fa3cbe7db1dbd4ef7f0
5年間で14件の事業化に成功
ソニーのスタートアップ創出支援プログラムは2014年から「Seed Acceleration Program(SAP)」として、ソニーの社内ベンチャー創出を目的に設立された。2014年度には社内インフラを整理し、2015年度には販売インフラとしてにクラウドファンディングとEコマースのサービスを兼任するサイト「First Flight」を立ち上げた。その後2016年度には海外でも展開できるインフラを整備するなど、さまざまな体制整備を進めてきた。
紙切れ1枚からの起業、ソニーがスタートアップ創出ノウハウを外部提供へ